この数日間、ハノイ市内にあるホアン・ジェウ通り30番地にあるボー・グェン・ザップ将軍の邸宅の前に、ザップ将軍の遺影に線香を手向けるため、朝早くからおよそ千人が長い列を作っています。
現場の音
6日から10日までの4日間、ザップ将軍の邸宅を弔問する人々の数はこれまで合わせて十万人にのぼることが推測されています。これらの人々の中には、ハノイ市民の他、北部山岳地帯にあるディンビェン省、ラオカイ省、南部ホーチミン市在住の人々もいます。それぞれの人々はザップ将軍に対する尊敬の気持ちを表すためのやり方があります。北部山岳地帯にあるディンビェン省の少数民族タイ族の女性グェン・ゴック・テウ( Nguyen Ngoc Theu) さんはタイ族の伝統的衣装を身に纏い、ザップ将軍を弔問しました。テウさんは次のように語りました。
(テープ)
「私はこの衣装を着るのはザップ将軍がディンビェン省の人々をいつまでも忘れないようにするためです。生前、ザップ将軍はディンビェン省で多くの革命活動を行ったからです。また、ディンビエン省の人々はザップ将軍が永遠に私たちの心に生き続けることを伝えたいのです」
一方、ハノイ市内にあるハンブン通りに住むホアン・ディップ( Hoang Diep) さんはザップ将軍の肖像バッチを弔問者に配りました。
(テープ)
「ザップ将軍が逝去したことを受け、心が痛みます。私はザップ将軍の肖像バッチを作りました。私はザップ将軍の全ての弔問者に配ります。私はこのやり方でザップ将軍に対する自分の気持ちを表したいのです」
カナダ人の若者はボランティア青年の制服を身に纏い、ザップ将軍を弔問するため、3時間も待ちました。カナダ人の青年マテウ・ギブソン(Mathew Gibson)さんは次のように語りました。
(テープ)
「ザップ将軍が逝去したことを受け、ベトナムの民族の将軍に対する尊敬の意を表明するためここに来たのです。数多くのベトナム人がザップ将軍を弔問するため、長い列を作っていることを目撃し、ベトナム人がザップ将軍に対する深い尊敬と感情を抱いていることが分かりました。これは本当に印象深いものです」
一方、ザップ将軍を弔問している北部山岳地帯ラオカイ省の住民ルオン・ティ・ヌン( Luong Thi Nhung) さんは次のように語りました。
(テープ)
「ザップ将軍の姿はなく、遺影だけが見えます。ザップ将軍は亡くなりました。数年前から、将軍の健康がよくないことを知り、ラオカイ省の住民はいつもザップ将軍のことを思っていました」
5年前にザップ将軍と出合ったことがあるディン・ビェン・フー作戦の復員軍人のレ・ティン・ズン( Le Tien Dung) さんは今もなおその時のことが生き生きと記憶に残っています。
(テープ)
「久しぶりにザップ将軍と出会えた時、本当に嬉しかったです。私の代表団は30人からなり、ザップ将軍と記念写真を撮りました。」
4日間にわたり、全国からの人々はザップ将軍の邸宅を弔問できます。多くの人々はザップ将軍に線香を手向けたあとも、ザップ将軍の姿を探すかのように、去りがたい思いで、ザップ将軍の邸宅のそばに立ち止まっています。