10年をかけて、同僚の遺骨を探し続ける復員軍人のドオンさん
(VOVWORLD) -現在、70歳を超えた復員軍人のドオンさんは、北部クアンニン省ハロン市ハトウ区にある小さな家に住んでいます。今なお、彼の身体には爆弾で多くの傷が残っています。しかし、彼は、自分は犠牲になった他の同僚より幸運だったと思っています。
ドオンさん【左】 |
この10年間、復員軍人のグェン・アン・ドオンさんは、同僚の遺体が故郷で安置されるように、昔の戦場に身元不明の烈士の墓を探しに行きました。ドオンさんは激しい戦争を経験したため、平和な時代に暮らしながらも、同僚の遺骨が見つけられないことを常に考えていたからです。
現在、70歳を超えた復員軍人のドオンさんは、北部クアンニン省ハロン市ハトウ区にある小さな家に住んでいます。今なお、彼の身体には爆弾で多くの傷が残っています。しかし、彼は、自分は犠牲になった他の同僚より幸運だったと思っています。1972年夏のある朝に、南部のモックホア戦場での激しい対戦において、彼の多くの同僚、中でも同郷のチャン・バン・シンさんは、敵の爆弾や地雷で犠牲になりました。戦争が終わってからも、シンさんの遺骨は、わからないままでした。そこで、ドオンさんは、シンさんの遺骨を捜索することにしました。2010年にやっと、シンさんの遺骨が見つかりました。
ドオンさんの話です。
(テープ)
「私は、多くの同僚にシンさんの情報を尋ね歩きました。その後、私はシンさんの遺族と一緒に、昔の戦場に行きました。やっと、シンさんの遺骨が見つかり、現在は、故郷の墓地に埋葬されています。」
ドオンさんの奥さんは「家族の生活は余裕がないけれども、夫がやっている遺骨探しの意義を深く理解しているので、夫を支持している」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「夫はいつも、行方不明になった同僚に思いを寄せてきました。かつての戦場に赴くため、年金の全てを使いました。同僚たちの遺骨が見つかり、故郷に埋葬されたので、夫は安心します。」
ドオンさんの行動について、ハトウ区復員軍人協会のハ・バン・ラン会長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「戦後に行方不明となった同僚たちの遺骨が故郷、親戚に戻れるように、ドオンさんのようなお手本は、さらに拡大される必要があります。これは、多くの戦争烈士の遺族の願望でもですから。」
ラン会長はこのように語りました。