ベトナム北部山岳地帯カオバン省の「ノンヌオック・カオバン国立地質公園(ジオパーク)」が今年4月12日に、UNESCO＝国連教育科学文化機関の「世界ジオパーク」に認定されましたが、24日夜、その証明書の受領式が行われました。ベトナムで世界ジオパークに認定されたのは2010年に認定された北部山岳地帯ハザン省の「ドンバンジオパーク」に次いで2番目となります。

バンゾックの滝

カオバン省のノンヌオック・ジオパークは、ハノイ市から北へ300kmに位置し、カオバン省の面積3000平方キロ９つの県にまたがっています。同地域にはティー族(Tay)、ヌン族(Nung)、フモン族(H’Mong)など6つの少数民族が暮らしています。この他、カオバン省はアジア最大かつ世界に4番目に大きい滝である「バンゾックの滝(Ban Gioc)」があることでも知られています。

このジオパークは化石や海洋堆積物、火山岩、鉱物、特に石灰岩の地形からは5億年前の地球の進化と変化を遂げた歴史を知ることができ、遺産に値すると評されています。また、この地域は多様な生態系を持ち、植物や動物の固有種を有することでも知られています。

さらに、カオバン省のノンヌオック・ジオパークには地質学の価値があるほか、多くの歴史的遺跡があります。その中に、パックポー( Pac Po) という特別史跡があります。これはホー・チ・ミン主席が生前1941年に30年間の海外生活を終えてベトナムに帰国した時、そこで生活を送りながら、革命を指導した場所です。そして、このカオバン省で、1944年に、生前のボー・グエン・ザップ将軍が現在のベトナム人民軍の前身であるベトナム解放軍宣伝隊を結成しました。

カオバン省のノンヌオック・ジオパーク管理委員会の委員長を務めるカオバン省文化スポーツ観光局のチュオン・テー・ビン( Truong The Vinh) 委員長は次のように語りました。

（テープ）

「これまで、カオバン省はユネスコの指標に基づき、ジオパークの建設を完成しましたが、今後、私達はこのジオパークの価値を十分に発揮するため、ユネスコの専門家のアドバイスに基づき、総合的開発計画を作成します。その中で、インフラ整備の強化、地元の住民の生活水準の向上を目指す製品開発を行います。」

これと同時に、カオバン省は観光開発に力を入れています。これらの観光ルートに参加する観光客はベトナム北部山岳地帯の壮大な風景を見学できるだけでなく、地元の各少数民族の独特な文化を理解できます。カオバン省の観光に投資をしている西部有限会社のホアン・マイン・ゴック( Hoang Manh Ngoc) 社長は次のように語りました。

（テープ）

「ノンヌオック・カオバンのジオパークがUNESCOの「世界ジオパーク」に認定されたことはカオバン省の観光発展に新しい原動力を作り出します。世界の友人はカオバン省を知ることになります。今後、カオバン省のインフラ整備に投資を行うと共に、観光製品の多様化に力を入れます」

豊富な天然資源に恵まれたカオバン省は各企業の投資により、観光が今後、ますます発展され、カオバン省の観光が北部山岳地帯の有名ブランドになることが期待されています。