(VOVWORLD) -南中部の沿海地帯にあるクアンナム省は海岸線125キロに及ぶ多くの砂浜、島などがあります。その中で、世界の自然保護区として認定されたクー・ラオ・チャムという小島があります。クアンナム省の海と島の文化が非常に豊富であると言えます。
海と島の文化がクァンナム省の無形有形文化遺産に深く浸透しています。これは考古学遺跡、海と島に関する記録資料、海産物の水揚げの経験、手工芸品の生産に関する経験を通じて示されています。
特に、古代ベトナム人が開発し得た航海ルート、海産物の水揚げ場所に関する知識を見ると、昔からベトナム中部沿海地帯の漁民が海洋の実効支配の意識を持っていたことが分かります。
これと同時に、ベトナム人はシンガポール、マラッカ、中国などに赴き、交易活動を行ったことも判明しています。クアンナム博物館の現物の収集展示室のチャン・ドゥク( Tran Duc) 室長は次のように語りました。
(テープ)
「イギリス人の学者によりますと、クァンナム省のダイチェム港は世界各国との交易に重要な役割を担いました。また、クアンナム省の沖合にあるクー・ラオ・チャム小島の周辺の海に沈没していた船を見て、クー・ラオ・チャム小島は「海上のシルクロード」にあることが分かりました。その他、クアンナム省の海と島の文化はオンというビーチやランというビーチで発掘された遺跡に示されています。」
現在、クアンナム省の博物館とホイアン文化遺産保存管理センターにはクアンナム省の海と島の文化にちなんだ数多くの文書、地図、漁具、品々などが保存しています。
その中で、「海上のシルクロード」に関わる多くの品々があります。その前に、「海上のシルクロード」に関わる多くの品々がアメリカや日本でも展示されました。
一方、クアンアム省の民間文芸も海と島の文化を示しています。その文化は地元の人々の精神生活に深い影響を与え、民謡、昔話、ことわざなどにも表れています。
具体的にいうと、その文化は気候、医薬、飲食文化、漁業の技能、漁船の製造技術などに関する民間の知識だけでなく、風俗習慣などを通じて示されています。先ほどのクアンナム博物館の現物の収集展示室のチャン・ドゥク( Tran Duc) 室長は次のように語りました。
(テープ)
「海に関する民間知識とは海路、台風、風、雨など気候に関する予測を出す能力です。これは民謡を通じて、示されています。地元の人々はこれらの予測を基礎に、漁業活動を行います。いつに漁に出るか、あるいは出ないかを決める判断になります」
海と島の文化は農業、宗教の祭りにも示されています。その中で、鯨を祀る祭りがあります。この祭りは危険にさらされた漁民の命を救った鯨に対する感謝の気持ちを表わすものです。
このような無形有形文化遺産をもつクアンナム省は本当に伝統的文化が豊富に恵まれている地方と言えます。これはクアンナム省がベトナムの魅力的な観光地となる理由でしょう。