タイビン省ドンフン県フォンチャウ村のクオック( Khuoc) 地区はタイビン省の伝統的歌劇ハットチェオの発祥地です。タイビン省のハットチェオについて、言えばクオック地区を抜きにして語ることはできません。クオック地区のハットチェオの芸人はこれまで、アメリカ、カナダ、フランス、日本など世界の多くの国々で公演をしてきました。

現場の音

これはクオック地区のハットチェオ・クラブの練習の様子です。このクラブにはメンバーは16人い、すべてクオック地区の出身です。このクラブの責任者である芸人カオ・ティ・バック( Cao Thi Bac) さん67歳は次のように語っています。

（テープ）

「当初、私たちは村の行事で公演できるように、芸人の子どもたちを集めて、ハットチェオを練習しましたが、徐々に、周辺にある各地方もこのクラブが知られ、祭りや行事があると、私のクラブを招きました。各地方の人々はクオック地区のハットチェオを愛用しています。年をとっても、ハットチェオの公演できて、嬉しく思っています」

ファンページとユーチューブでも、クオック地区のハットチェオをピーアールするため、このクラブはクラブの公演を録音して、これらに流しています。これにより、クオック地区のハットチェオが広く知られるようになっています。先ほどのバックさんの話です。

（テープ）

「各地方は地元の祭りで公演するため、毎年のように、私たちを招きます。外国人観光客も私たちのクラブを訪れ、交流します。外国人と私たちは互いの言葉は分かりませんが、ハットチェオを教えます。この光景を見ると、誰もが楽しくなります」

バックさんと同じように、クオック地区のハットチェオクラブの副責任者であるブ・レ・ニャム( Vu Le Nham) さんはハットチェオを愛好するから、いつも、ハットチェオの公演に参加する用意があります。ニャムさんの話です。

（テープ）

「クラブのメンバーは農民もいれば、商売をしている人もいますが、公演前は時間をやりくりして、練習します。だから、いつでも、公演できます。これにより、クオック地区のハットチェオが保存、発展されています。私たちの公演は日増しにうまくなっています。」

クオック地区のハットチェオ・クラブのメンバーの一人であるクアック・テイ・トゥ( Quach Thi Thu) さんは「小さい時から、ハットチェオが好きですが、年をとってから、始めてハットチェオクラブに参加する余裕ができた」と語り、次のように語っています。

（テープ）

「今、歳をとりましたが、ハットチェオに対する愛着は変わりません。ハットチェオを維持、保存するため、子どもや孫にハットチェオを教えます。これは伝統的歌劇ですから、この芸術の維持に全力を尽くします」

日常生活はまだ困難に直面していますが、クオック地区のハットチェオ芸人が地元の伝統的歌劇の維持、保存に時間をやりくりしています。クオック地区の穏やかな雰囲気の中に、ハットチェオのメロディーが響き渡っています。

現場の音