中部フー・イエン省に足を運ぶ観光客は必ずダイライン( Dai Lanh) 岬で夜明けを楽しむチャンスを見逃しません。
ダイライン岬、別名、Varella Cap、「キャップ・バレラ」はチュオンソン山脈に属し、ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海にあるベトナム本土として最も遠い所にあります。このダイライン岬は19世紀末フランス人の士官バレラによって発見されたので“キャップ・バレラ”とも呼ばれています。1890年、フランス人はここに灯台をつくりました。毎晩、沖合いで漁をしている漁民はここを見るといつもライトの光が見えますから、「電気の岬」( Mui Dien) とも呼ばれています。ここに建てられた灯台は100年以上の歴史を持ち、ベトナムにある灯台8つの内の一つです。
ダイライン岬はトィホア( Tuy Hoa) 町から南へおよそ40キロ離れた所にあります。ダイライン岬へ行く道は山の中腹に沿っているため、あまり人気見られません。ハノイ市民のグェン・バン・トゥ( Nguyen Van Thu) さんは次のように語りました。
(テープ)
「トィホア町からダイライン岬へ行く道は以前と比べて大分楽になりました。行く途中の風景はとてもロマンチックで、新鮮な空気を満喫できます。フーイェン省に行くならば、ダイライン岬で夜明けを楽しまなければ、フーイェン省に行ったとは言えないでしょう」
ダイライン岬は手付かずの美しさがあります。観光客は一気に灯台まで行けますが、多くはバイモン( Bai Mon) という砂浜でキャンプをして、徹夜しながら、夜明けを待ちます。バイモン砂浜の全長は400メートルしかありませんが、観光客はこの砂浜に着くため、およそ1キロメートル歩きながら、小さい砂丘を越えなければなりません。バイモン砂浜での砂はとてもきめ細かいので、風
によって砂丘の形が変わっています。
バイモン砂浜で徹夜して、夜明けを待っているトイホア町の市民タインフォン( Thanh Huong) さんは次のように語りました。
(テープ)
「私たちは初めての夜明けを見ます。その光景はどうだか分からないからドキドキしています」
朝5時頃、太陽の初日の出が見えます。その見事な風景を前に、先ほどのトゥさんは感動を隠すことはできません。
(テープ)
「生涯にこのような一時を過ごせるのはまずありません。朝の新鮮な空気と夜明けの鮮やかさは全ての人々の心を奪うことでしょう」
夜明けの時刻の海の風景はとても見事です。夜明けを鑑賞してから、観光客は灯台に向かってきます。灯台まで行くのはかなり大変ですが、灯台に着き、周りの風景を鑑賞すると、その疲れは消えていることでしょう。