ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群


ハイズオン省北東にあるチーリン町に位置するコンソン・キエップバック( Con Son Kiep Bac) 遺跡は仏教、儒教、道教にまつわる遺跡群とベトナムの文化人にまつわる遺跡群が含まれています。

ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群 - ảnh 1
コンソン寺(写真:dulichviet.com)


ハノイから80キロ離れたところにあるコンソン寺はチュクラムという大乗仏教の一派である禅宗の中心地の一つです。コンソン寺は11世紀に建立され、13世紀に改修・拡張されました。コンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のレ・ズイ・マイン( Le Duy Manh) 副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「コンソン寺はチュクラムという禅宗の中心地の一つです。特に、禅宗の創始者の一人であるフェン・クアン禅師はこのコンソン寺を住持し、そして、1334年に死去しました。フェンクアン禅師の没日はコンソン寺の祭りの日となりました」

コンソン寺は宮廷の建築様式を持っています。お寺の前には三日月の形をした湖と三観門があり、そして、至る道の外側には鐘楼と仏殿が置かれます。寺の後ろにはハスの花を模った9層の塔が建立されました。1962年、コンソン寺は国の遺跡として認定されました。特に、現在、コンソン寺の境内には13世紀から18世紀まで立てられた石碑4基の一つが「国家の宝物」として認定されました。先ほどのコンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のレ・ズイ・マイン( Le Duy Manh) 副委員長はさらに次のように語っています。

(テープ)

「コンソン寺に施された彫刻芸術は独特な価値があります。これらの作品はいずれも、権力、永久の力、繁栄などの象徴とされる「四霊獣」龍・麒麟・鳳凰・霊亀、及び、「四君子」の象徴である松・菊・竹・梅が刻まれています。その他、お寺の屋根にはカニ、魚、鹿など普通な動物を模った彫刻があります。これらの動物はすべて頭を仏殿に向いています。これは仏法が平等であることを示しています。」 

ハイズオン省のコンソン・キエップバック遺跡群 - ảnh 2
キェップバック神社(写真:kenhsinhvien.vn)


コンソン寺からおよそ5キロ離れたところにはキェップバック神社があります。13世紀に、ベトナムの有名な軍事指揮官であるチャン・フン・ダオはここで北方からの侵略者との戦いに参加した兵士を訓練する場所や食糧備蓄所でした。コンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のグェン・ティ・トゥイ・リエン( Nguyen Thi Thuy Lien) 副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「チャンフンダオ王を祭る社を含め、キェップバック神社の総面積は4平方キロメートルです。この神社はベトナムの最後の封建王朝であるグェン朝の建築様式を持っています。この遺跡は幾度も改修されてきました。」

毎年、国内外の多くの観光客はコンソン・キエップバック遺跡群を訪れました。スペイン人の観光客ジュアン(Juan)さんは次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムは自らの伝統的文化をきちんと保存しています。この神社の建築は周囲の風景に非常に合っていると思います。」

長い歳月を経ていますが、コンソン・キエップバック遺跡群は昔のままの姿を保っています。この遺跡群を見学すると、若者たちはベトナムの愛国的伝統を深く理解できることでしょう。

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