ハノイから東へ約60キロ離れたハイズオン省は昔から、向学心が高い土地とされています。封建時代の科挙試験の合格者にはハイズオン省出身者が多くいます。

（写真：baovanhoa.vn ）

このハイズオン省カムザン県カムティン村にはマオディエンという文廟があります。マオディエン文廟は国道5号線沿いに位置していますが、緑に囲まれ、落ち着いた雰囲気があります。

マオディエン文廟が今から5世紀前に、建立され、ハイズオン省に住む人々は科挙試験を受けるため、ここにやってきました。16世紀に、この文廟はハイズオン省だけでなく、北部ホン川デルタ地域の受験場所でした。

この文廟は封建時代の人材育成に大きく貢献したと言えます。ベトナムの歴代の封建時代の科挙試験の合格者およそ3千人のうち、ハイズオン省出身の数はおよそ600人にのぼりました。

ハイズオン省出身の人々は春になると国の優れた人材を偲ぶため、よくこの文廟に行きます。チャン・バン・トァン( Tran Van Tuan) さんはその一人です。

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「ハイズオン省出身者だけでなく、他の地方の人々もよくこの文廟に来ますよ。これは封建時代の科挙試験の合格者と向学心が高い人々を祀る場所であるだからです。私はハイズオン出身ですから、この文廟を誇りに思っています。我が家は春になるとここに来て、子供たちに先人の向学心の高さを紹介します」

マオディエン文廟の敷地の総面積は3，6ヘクタールで、ベトナムの寺院の建築様式を持っています。後宮は孔子、名医トェ・ティン、有名な教師であるチュ・バン・アン、著名な詩人グェン・チャイなどを祀っています。ベトナムの歴史学者ズオン・チュン・コク ( Duong Trung Quoc) さんは次のように語りました。

（テープ）

「ハノイの文廟・国士舘とハイズオン省のマオディエン文廟は封建時代におけるベトナムの2つの有名な大学と言えます。これらは国の大規模な文廟です。昔の教育には貴重な価値があります。現在、ハイズオン省は教育と向学心の高さを顕彰するため、この文廟の修復に全力を尽くしてきました」

（写真：baovanhoa.vn ）

2018年1月、マオディエン文廟が国の特別遺跡として認定されました。長い歳月と戦争を経ても、マオディエン文廟が昔のままの姿が保たれています。ハイズオン省の定年退職者ドゥ・アイン( Do Anh) さんは次のように語りました。

（テープ）

「マオディエン文廟を維持、保存することは知恵、知識、及び、国の伝統を大切にすることです。私たちはマオディエン文廟が国の特別遺跡として認定されたことに感激しています。ここにある学校は生徒たちをよくここに連れて、歴史を教育すればいいと思います」

マオディエン文廟はベトナムに残されている数少ない文廟の一つです。これはハイズオン省だけでなく、長い歴史があるベトナムのシンボルの一つにもなっています。