(VOVWORLD) -この国立公園の総面積はおよそ34万ヘクタールで、地質と歴史的価値、及び、地形の価値がある他、壮大で幻想的な美しさに恵まれています。
フォンニャ・ケバン国立公園はベトナム中部クアンビン省の省都ドンホイ市から北西へおよそ50キロ離れた所で、クアンニン県、ボーチャック県、ミンホア県と広範囲にまたがっています。この国立公園の総面積はおよそ34万ヘクタールで、地質と歴史的価値、及び、地形の価値がある他、壮大で幻想的な美しさに恵まれています。
フォンニャ・ケバン国立公園は2回にわたり、UNESCO=国連教育科学文化機関により世界自然遺産として認定されました。最初は2003年、地質基準で世界自然遺産に、そして、2015年「生態系」と「生物多様性」の2つの基準でも世界自然遺産に認定されました。
現在、フォンニャーケーバン国立公園にある多くの洞窟が観光活動に利用されています。フォンニャ洞窟の長さは7.729メートルで、その美しさ、大きさ、広さなどから最高の評価を与えられています。そして、ソンドン洞窟の高さは200メートル、幅200メートル、長さおよそ8.5キロメートルで、世界最大規模の洞窟と評されています。この洞窟にある様々な形をした鍾乳石は自然が造った芸術作品のようで、観光客を虜にしています。
その他、フォンニャーケーバン国立公園には“仙人山の洞窟”という意味のティエンソン洞窟があります。この洞窟の長さは980メートルで、フォンニャー洞窟と別々にあります。また、世界遺産登録エリアからは外れていますが、見逃せない洞窟がもう1つあります。これはフォンニャ洞窟から車で30分ほどの場所にある「ティエン・ドゥオン」洞窟です。
英語で「パラダイス・ケイブ」、日本語なら「天国の洞窟」といいます。こちらは2005年にイギリス人によって発見されたばかりですが、「天国のような美しさを持っています。全長は世界最長と言われる約31キロメートルです。
この洞窟が山の中にあるとは思えないほど深く広い空間が続き、その内部はまさに別世界です。巨大なモンスターのようなつらら石や、神社の祠のような石筍など、形も大きさも様々な鍾乳石が並び、どれひとつとして同じ物はありません。
フォンニャー洞窟の観光ガイドレー・フイ・ズン( Le Huy Dung) さんは次のように語りました。
(テープ)
「フォンニャーケバン国立公園での観光がここ6年急速に成長しましたが、外国人観光客は持続可能な観光に深い関心を寄せています。彼らはこの公園の自然のままの状態を探検したいのです」
フォンニャーケバン国立公園は魅力的な目的地です。調査結果によりますと、フォンニャ・ケバン国立公園面積のおよそ83%が原生林です。そのため、この公園には数多くの希少な動植物が生息しています。この国立公園には2400種類の植物があります。
その他、獣類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類などがあり、その中で、ウシに似た動物 「サオラ」, シカ科のホエジカ属に分類されるシカの一種である「マンロン」、ハーティン猿など、ベトナムと世界のレッドデーターブックに記載されるものもいます。
フォンニャ・ケバン国立公園はベトナムの巨大な生物学博物館と言っても過言ではありません。最近、世界中の旅行者に高い支持を誇る旅行ガイドブック「ロンリープラネット」はフォンニャ・ケバン国立公園をベトナムにおける2つの行くべき場所の中の一つとして選んでいます。