(VOVWORLD) -今から百年ほど前に、ミャオ王は官邸を建設するため、ベトナム人の他、中国の大工さんらを雇いました。
(写真:Bao Van Hoa) |
ハノイからおよそ300キロ離れたところにある北部山岳地帯ハザン省ドンバン県サフイン村にはブオン族旧家の遺跡地区(別名:ミャオ王官邸)があります。この遺跡は1993年、国家文化財として認定されました。
その昔、ベトナムの少数民族であるミャオ族のブオン・チン・ドゥク王であるミャオ王はハザン省にあるクアンバ、イエンニン、メオバック、ドンバンの地区を管轄しました。これはハザン省におけるミャオの自治区でもありました。
今から百年ほど前に、ミャオ王は官邸を建設するため、ベトナム人の他、中国の大工さんらを雇いました。この官邸の建設費は巨額のものと言われています。ブオン族旧家のガイドであるブオン・ティ・チョさんはブオン・チン・ドゥク王様について、次のように説明しました。
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「ブオン・チン・ドゥク王は昔、この地区を管轄しました。ブオン王は1865年に生まれ、1947年に亡くなりました。しかし、ブオン王についてよく知るのはブオン王の次男であるブオン・チ・シン氏です。ブオン・チ・シン氏は第1期国会議員、第2期国会議員を務めた他、のちに、ドンバン県の初めての人民委員会委員長になりました」
(写真:Bao Van Hoa) |
ブオン王の旧家は2階建で、屋内には応接間、暖炉ある居間やプールなどもあります。また、厳しい気候と複雑な社会環境にあるため、ブオン族はこの邸宅を砦のように丈夫に建設しました。先ほどのブオン族旧家のガイドであるブオン・ティ・チョさんはさらに次のように語りました。
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「ブオン王の旧家は1898年に建設が始まり、1903年に完成しました。中には64の部屋があります。この旧家は2004年に改修されましたが、壁や屋根に敷かれた瓦などが昔のまま保存されています。
毎日、国内外の多くの観光客がブオン王の旧家を訪れています。この旧家を初めて訪れたアメリカ人の観光客であるBen Brennerさんは次のように語りました。
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「この旧家にかかわる物語を聞いて、興味深いものです。この旧家はヨーロッパ、ミャオ族、中国の建築様式により建設されました。」
2004年以来、ブオン族の旧家が観光スポットとなりました。ハザン省に足を運ぶ観光客はこの旧家見学は必見だといえるでしょう。