ベトナム女性博物館はハノイ中心地のリ・トゥン・キェット通りにあります。1987年に建設されたこの博物館はベトナム婦人連合会を含め、ベトナム女性に関連する有形無形文化遺産を保管、保存、研究するだけでなく、平等、発展、平和に向けて、ベトナム女性と世界各国の女性が交流する場となっています。
展示総面積はおよそ2千平方メートルで、保管倉庫には過去の歴史と現在におけるベトナム女性の貢献を反映する資料、品々およそ2万5千点があります。
4階建てのこの博物館は展示物は史書のように並べられ、テーマ別に展示されています。博物館の一階にあるホールには「ベトナムの母」という名前の像が置かれています。これは1995年に、ベトナム女性博物館とホーチミン市の美術協会の共催により実施された創作コンクールで優勝した作品です。女性博物館の案内人チャン・ティ・フェン(Tran Thi Huyen)さんは次のように語りました。
(テープ)
「「ベトナムの母」という像は息子を肩に抱いている女性を描いています。息子を守るため、右手は困難を押さえるようにしています。この像は画家のグェン・フ・クオンさんの作品で、ベトナム女性の逞しさを示しています」
女性博物館の2階からは常設展示コーナーです。中には家庭内の女性、歴史における女性、レディースファッションなどのテーマに沿った品々が展示されています。先ほどの案内人チャン・ティ・フェン(Tran Thi Huyen)さんは次のように語りました。
(テープ)
「家庭内における女性をテーマとした展示は常設展示スペースの皮切りにします。ここに展示される品々は成長して結婚し、そして、家庭では妻として、母としての人生を送る女性を物語ります。この展示スペースは婚姻、出生、及び、家庭内の生活といった3つのテーマに沿って展示されています」
博物館の3階の展示はベトナム歴史の中で立派な貢献を果たした女性を集中的に物語っています。敵軍の監獄に収容された女性の姿を見て、来館者はかつての戦争におけるベトナム女性の頑強不屈な精神を実感できます。先ほどの案内人チャン・ティ・フェン(Tran Thi Huyen)さんは次のように語りました。
(テープ)
「外国人を始め、多くの来館者はこの展示スペースが気に入っています。その他、来館者はこの81年間活躍してきたベトナム婦人連合会の活動にかかわる資料と品々や世界各国の女性から送られてきたプレゼントなどに興味を持っています。」
女性博物館の4階にはベトナムの女性の衣装が展示されています。これらの衣装を見ると、来館者はベトナム女性の衣装の豊富さと独特さを理解できるだけでなく、ベトナム女性の美しさをも実感できます。オーストリア人の来館者トムワッツ(Tom Watts)さんは次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム女性の昔の衣服は今日と違いますね。ベトナム女性の衣服がこんなに豊かとは思いませんでした。これらの衣服を自分の目で見られるなんて本当に嬉しいです。」
特に、女性博物館の各々の展示スペースには3つの言語で紹介されたビデオクリップを見る設備があります。旅行口コミサイトの大手「トリップアドバイザー」は発表した世界中の旅行者の口コミをもとにした「トラベラーズチョイスアトラクション」(世界の人気観光スポット)2012年と2013年にベトナム女性博物館は最も魅力的な博物館の中に入っています。また、女性博物館はハノイにある80の魅力的な見所としてトップに選ばれています。