ホーチミン市の大教会は別名を「サイゴン大教会」あるいは「サイゴン聖母大聖堂」はコロニアルな雰囲気を持ち、ホーチミン市における代表的な建築物の一つです。現在、ホーチミン市の大教会は市内の魅力的な観光地となっています。
ホーチミン市大教会はパリ公社( Cong xa Pa ri)という広場1番地にあります。フランス植民地主義者はホーチミン市の前身であるサイゴン市を制圧したのち、フランス人がミサを行う場所として、1877年にこの教会を建設しました。ホーチミン市にあるフランス風建築様式を持つ建築物を長年にわたり研究してきたグェン・ヒュ・タイ( Nguyen Huu Thai) さんは「ホーチミン市で建設された建物の建築様式は様々な段階に分かられますが、ホーチミン市大教会の建築様式は初期の段階に属するものだ」と明らかにし、次のように話しました。
(テープ)
「この段階に建設された建物は軍事的な建築様式をもちました。町の交差点には必ず、フランス風の建築様式によって建てられた建物があるということです。フランス人がこの町で最初に建設した建築物は統一宮殿と大教会です」
ホーチミン市大教会はフランス人建築家ジュール・ブラールにより設計されました。この大教会はパリにあるノートルダム大聖堂の建築様式を基に、ローマンとゴシックという建築様式を用いています。この大教会の特徴の一つはここに赤レンガを使ったということです。先ほどのグェン・ヒュ・タイさんは次のように語りました。
(テープ)
「当時、フランス人はこの大教会を建設するため、セメントから鉄鋼、ネジまで、すべてをわざわざフランスから運びました。この大教会の建設に使用するアカレンガすべてはフランスのマルセイユ地方から運ばれました。1世紀が経ちましたが、これらの煉瓦の色は変わっていません。」
建設してから1世紀以上経ちましたが、この建築物は昔のままの姿を保っています。この大教会の幅は35m、奥行きは93m、アーチ型天井を含め高さ57mを誇っています。大教会には左右合計6個の鐘を持つ、大教会の象徴とでも言うべき尖塔があります。この鐘は年に一度陰暦の大晦日の夜だけ鳴らします。
この大教会の建物は間口に比べて奥行きがあります。入った瞬間、広々とした空間が印象的です。また、大教会の中で目を引くのがステンドグラスです。ステンドグラスがあちこちに使用され、見事なデザインになっています。門の前には聖母マリア像が建てられています。大聖堂前の広場にはローマの花崗岩で作られた高さ4.6メートル「平和の聖母像」が建っています。これはイタリア人彫刻家の作品で、1959年にイタリアから運ばれてきたものです。
サイゴン大教会は300年の歴史を持つホーチミン市の独特な建築物で、この町に足を運ぶ観光客にとって魅力的な観光スポットとなっています。