南部メコンデルタ地域は13の省と市で構成され、総面積は4万平方キロメートルです。メコンデルタ地域はベトナムの最大の米産地であるだけでなく、多くの景勝地もあります。
メコンデルタ地域は平野部の独特な生態環境に恵まれ、季節を通じて様々な果物が実り、豊かな自然に恵まれています。ベトナムの多くの旅行会社はメコンデルタ地域に行くいくつもの観光コースを企画しています。アインズオン旅行会社のグェン・トアン・アイン社長は次のように語りました。
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「観光客は最初にカントー市に向かい、ビントイの古い家を見学します。その後、チャウドク県にあるバーツアスー神社をお参りします。南部の人々はお金と仕事の上達を祈るため、よくこの神社に参拝します。その他、観光客は手付かずの美しさが保たれているチャースーというマングローブ林を訪れます」
グェン・トアン・アイン社長はこのように語りました。
カントー市はメコンデルタ地域の中心地であり、河川や運河が絡み合っています。この地の詩的な風景と地元の人々の親しみやすさは観光客を引き付けています。多くの観光客はカントー市にあるカイランという水上マーケットを訪れることを望んでいます。
観光客はカントー市を後にして、ベトナム最南端にあるカーマウ省に向かいます。カーマウ省に足を運ぶ観光客はカーマウ国立公園の見学を抜きにして語ることはできません。この国立公園には豊富な動植物がありますが、中でも、絶滅に瀕している レッドブックに記載されている動植物もあります。カーマウ省の観光センターのガイドであるズオン・バン・タンさんは次のように語りました。
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「カーマウ省のマングローブ林にはかつての戦争中に、ベトナム人民軍の兵士が敵軍とどのように戦ったかという光景が実演されています。そのほか、観光客はマングローブ林に生息している特別な魚やタニシなどを味わうことができます」
ズオン・バン・タンさんはこのように語りました。
メコンデルタ地域にはクメール寺院がたくさんありますが、その中には、ボートレースとコウモリがいることでよく知られているソクチャン省のコウモリ寺があります。ソクチャン市から東南へおよそ3キロ離れた所にあるこのお寺は南部クメール族の仏教寺院として代表的な建築様式を持つお寺であるだけでなく、ソクチャン省で最も古い寺でもあります。
現場の音
3ヘクタールもある広い境内にはマンゴー、ミルクフルーツ、マンゴスチンなど南部の代表的な果樹の緑の木々に覆われています。およそ百年、この寺院の境内の木々は大きなコウモリの宿となってきました。これらのコウモリの中には重さ1キロもあり、翼を広げると1メートルを越えるモノもいます。ここに宿るコウモリの数は百万羽にのぼります。中南部ビントアン省からコウモリ寺のお参りに行ったグェン・バン・アインさんは次のように語りました。
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「この寺院は見事な建築様式であるだけでなく、コウモリや果樹園もあります。この寺院を訪れてから、クメール族の寺院の建築様式が理解できるようになりました」
グェン・バン・アインさんはこのように語りました。
メコンデルタ地域にあるカントー市、カーマウ省、ソクチャン省の旅行に足を運んだ観光客はその旅が忘れられない旅になるでしょう。