(VOVWORLD) -ビンチャン寺は西南部の最も古いお寺です。長い歴史を持っていますが、この寺院は昔のままの姿が保たれています。
総面積およそ2ヘクタールのビンチャン寺はティンザン省ミートゥ町ミーフォン村に位置しています。史書によりますと、このお寺は元々19世紀に当時のミートゥ町のブイ・コン・ダット知事により建てられました。
その時、この寺は小さなものでしたが、1849年、ティ・フエ・ダンという和上がこのお寺を立派なものに再建して、ビンチャン寺と名付けました。そして、1904年の台風で、このお寺が大きく破壊されたことから、3年後の1907年、当時の住職が再び建立しました。幾世代もの人々の力により、今日のような立派なお寺になりました。ビンチャン寺の住職ティク・フエ・ミン( Thich Hue Minh) 和上は次のように語りました。
(テープ)
「このお寺がベトナムにおける100ヶ所の印象的な観光スポットとしてギネスブックに登録されています。また、これは国家の遺跡として認定されました。ティンザン省に足を運ぶ観光客はいずれもこのお寺に参ります。特に、週末に、参拝客で非常に混んでいます」
ビンチャン寺の「三関」と呼ばれる三つの関門は特別に見事なものです。この三関は1933年、中部の古都フエの職人により建てられました。他の寺の三関と違って、このお寺の三関は古楼の形をとっています。壁には「麒麟・鳳凰・亀 ・竜」という四種の霊獣・霊鳥や仏教の伝説などをモチーフにした色鮮やかな陶片で敷かれていました。
ビンチャン寺は5つの屋根があり、木・火・土・金・水という五行説を象徴しています。お寺の正面の建築はアジアとヨーロッパの建築様式が調和されたものです。先ほどのビンチャン寺の住職ティク・フエ・ミン( Thich Hue Minh) 和上はさらに次のように語りました。
(テープ)
「東西建築様式がある他、ラオスやカンボジアの彫刻の手法により施された模様があります。接客スペースには西側の建築様式がありますが、本殿と後ろの施設は東洋の建築様式があり、美しい対句や彫刻作品があります」
現在、ビンチャン寺には銅製、木製、焼き物などでできたおよそ60体の仏像が保存されています。その中で、最も貴重なものは20世紀初頭に製作された18体の羅漢の像です。これらの像はジャックフルーツの木でできたもので、それぞれの像の高さは0.8メートル、幅は0.58メートルです。
その他、このお寺には19世紀半ばに製作された3体の銅製の仏像、多くの山水画、対句なども保存されています。特に、ビンチャン寺には高さ1.2メートル、重さ150キロの大きな梵鐘(ぼんしょう)があります。このぼんしょうは1854年に製作されたものです。
ビンチャン寺は古樹や池に囲まれ、いつも落ち着いた雰囲気に包まれています。文化学者によりますと、ビンチャン寺はティンザン省の美術の歴史を反映するものとしています。毎日、ビンチャン寺に行く人々の中には参拝客の他、観光客も多く含まれています。