ベトナムにおける市場の数を正確に知っている人はいませんが、確かなことはベトナムでの市場は単に品物を売買する場所であるだけでなく、ベトナムの文化の一部を示す場所でもあるということです。新しい土地に行く時、その土地を深く理解するためには、市場に行くことをお勧めします。
(写真:baoninhbinh.org.vn)
ベトナムには、それぞれの地方の市場には特徴があります。北部平野部によく見られるのは農村部で開かれている市場です。これらの市場は品物を売買する場所であり、共同体文化の生活が行われる場所でもあります。これらの市場は農村部の文化に欠かせない場所の一部です。昔、それぞれの村には小さい市場があり、日常生活の必需品が売られています。数ヶ所の村にはより大きな市場があります。この市場は定期的に開かれます。
北部フートー省ベトチー( Viet Tri)市ミンノン村も例外ではありません。この村には昔からルーという市場があります。この市場は旧暦3日、8日、13日、18日、23日に定期的に開かれます。北部農村部の市場の特徴の一つは
売り手の大部分は農民で、彼らが自分で生産した品々を売るのです。ミンノン市場の売り手の一人であるレ・テイ・ダック( Le Thi Dac) さんは次のように語りました。
(テープ)
「この市場は昔から開かれてきました。この市場には米を売る店が横になって並びます。そして、野菜を売る店、お茶を売る店が一つの場所に集まって、それぞれが個別に並べます。」
(写真:dantri.com.vn)
北部山岳地帯には定期市場があります。地元の人々はこれらの定期市に行くのを祭りに行くようにうきうきした気持ちで待っています。定期市になると、彼らはきれいな衣服を身にまとって行きます。売り買いが終わると彼らは集まって、おしゃべりをしたり楽しく過ごします。
現場の音
ハザン省に行く人々はここで開かれる定期市の雰囲気を忘れることはできないでしょう。定期市に行く女性は色鮮やかな少数民族の衣服を身にまとって、手には傘を持って、背中に荷物を担いでいますが、男性たちは鶏、豚、牛などを持って行きます。ハザン省の定期市に行くイタリア人観光客は次のように語りました。
(テープ)
「イタリアでは動物がここのように市場で売られている光景を目にする事はできません。ここには多くの料理が売られ、それを試食できるのも好きです。また、少数民族の衣服にも興味があります」
一方、南部メコンデルタ地域に行くと、水上マーケットに行く体験ができます。ベトナムで、水上マーケットを目にするのは南部メコンデルタしかありません。この地域には多くの水上マーケットが開かれています。
現場の音
(写真:ttxtdt.tiengiang.gov.vn)
水上マーケットは昔から開かれており、メコンデルタ独特なもので、地元の人々の文化生活に深く結びついています。カントー市に行く観光客はだれもがここにあるカイラン水上マーケットを行くことを望んでいます、売り手と買い手はいずれも小舟に乗って、水上マーケットに行きます。カイラン水上マーケットは一日中開かれますが、最も賑わうのは早朝から10時までです。広い川の上に、荷物を乗せた小舟が集まって、農産物、果物、食品などを交易しあいます。
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水上マーケットにおける注目すべきことは売り手が言う値段通り、品物を売り、値段交渉をしなくてもよいということです。売り手の大部分はメコンデルタの果樹園を経営している農家が自分が栽培した果物を売りに行く人々です。ハノイの観光客ゴ・バン・チュオン( Ngo Van Truong) さんは次のように語りました。
(テープ)
「水上マーケットに行くのは楽しいです。この市場はメコンデルタの特徴を示すからです。この市場は北部のものとまったく違っています」
ベトナムを縦断すれば、どこにも面白いことを目にすることができます。特に、ベトナムで開かれる市場はそれぞれの地方の独特な文化を示し、観光客を魅了しています。