イエントゥ山(YenTu)の寺院群はハノイ北東部クアンニン省ウオンビ市に位置し、北部の有名な歴史遺跡と観光地でもあります。昔からイエントゥ山の頂にある海抜1068mのドン寺(Chua Dong)はよく知られてきました。また、この寺院群には数多くの寺院や森林があり、聖になる風景に恵まれています。
現場の音
14世紀頃に存在したチャン(陳)時代のチャンニャントン(TranNhanTong)王が人民を指導して外敵を勝ち破ってから、イエントゥで修行し、チュクラム(TrucLam)という禅宗を創立しました。現在、ドン寺はチュクラム・イエントゥの開祖を祀っています。チュクラム・イエントゥ寺のティク・トェ・フク(Thich Tue Phuc)大徳は次のように語りました。
(テープ)
「イエントゥ寺を説明する時、チュクラム・イエントゥ禅宗を抜きに語ることはできません。14世紀に、チャン(陳)時代のチャンニャントン王は41歳で、全てを捨てて、イエントゥ寺に修行に向かいました。そこで、チャン・ニャン・トン(Tran Nhan Tong)王はチュク・ラム(Truc Lam)という禅宗を創立しました。」
毎年、全国各地からの参拝客だけでなく、ベトナム仏教の歴史について理解しようと、多くの学生生徒がこのイエントゥ寺に修行体験合宿に参加します。先ほどのティク・トェ・フク(Thich Tue Phuc)大徳は次のように語りました。
(テープ)
「毎年、夏休みになると、多くの学生生徒がこの寺で修行体験をします。寺に滞在する時、彼らは一人前としての考え方を持つようになります」
イエントゥ山の山頂までのケーブルカーが設置されており、頂上に行くのは大分楽になりました。ケーブルカーを利用しない参拝者は徒歩で2時間はかかります。トウンラム( Tung Lam) というケーブルカー経営会社のレ・チョン・タイン ( Le Trong Thanh)副社長は次のように語りました。
(テープ)
「土曜・日曜日になるとイエントゥ寺の参拝客が増えますから、私たちはこれを基礎に、参拝客に最も素晴らしいサービスを提供するための計画を立てます。」
現場の音
徒歩で山頂へ行く参拝客は途中、ホアヒェン( Hoa Hien) 寺、バオサイ( Bao Sai) 寺、バンティン( Van Tien) 寺など数ヶ所のお寺を拝観しながら周囲の風景を楽しむことができます。参拝客の一人バクホップ( Bach Hop) さんは次のように語りました。(テープ)
「イエントゥ山の頂にあるドン寺に着くのは朝5時で、周りはまだ闇ですが、安心しています。イエントゥ寺は非常にきれいで、仏の世界に迷い込んだような感じをします。」
現場の音
ドン寺に着いた参拝客は周辺の竹林や松林、イエントゥ寺群全体を一望でき、その景色をみることで、それまでの疲れが消えてしまいます。