この称号を獲得したことは長年にわたり、カットティエン国立公園は絶滅危惧種の保護や同公園の生態系の多様性の維持などに取り組んできた賜物です。

空高くから見たカットティエン国立公園（写真：Hoa Anh）

カットティエン国立公園はホーチミン市から車で約 3 時間半離れたところにあり、南東部地域の熱帯林生態系の標準サンプルです。この公園の総面積は 8万2千 ヘクタールで、ドンナイ、ラムドン、ビンフォックの 3 つの省に位置しています。カッティエン国立公園には 1730 種の動物と 1655 種の植物が生息しており、この公園の森林は生態系の形成、生物多様性の保全において重要な役割を果たし、緩衝地帯に住んでいる人々の生計を立てることにも重要な意義があります。

一方、統計によりますと、カッティエン国立公園には 340 種の鳥類が生息しており、これはベトナムの全鳥類のおよそ 40% を占めています。そのほか、この公園には多くの珍しい鳥類のほか、様々な種類の霊長類も生息しています。 カット・ティエン国立公園の職員の一人レー・ドゥク・カインさんは次のように語りました。

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「ガウルは通常、群れで生息していて、群れの数は３頭～12頭を超えた場合もあります。ガウルを観察したい場合は、長い時間をかける必要があります。観光客は高い小屋に上がると観察することができます。ガウルを観察しやすい時期は雨期の初期です。その時、雨が降って、ガウルの好物である芽吹いた若い草が多いからです」

カッティエン国立公園のもう 1 つの有名な観光スポットの 1 つは、樹齢 400 年の科学名が「テトラメレス・ヌディフローラ」というトウン樹木で、高さは 40 メートル以上、幹の直径は最大 1 メートルにのぼっています。また、森林には多くのトウンの木が点在しているほか、湖一帯は樹齢数百年のプラタナスの古木に囲まれています。

「テトラメレス・ヌディフローラ」というトウン樹木

カッティエン国立公園は豊富な自然生態系を擁するほか、世界的に知られた動物救助ステーションもあります。また、動物救助ステーションは来園者の注目を集めています。ここには以前は違法に飼育されていたクマ、サル、貴重な鳥などの動物が生息する半野生環境です。さらに、カッティエンでは、生物多様性の監視と回復プロジェクト、生息地の修復、大きなキノコの種をはじめ、種の保存、保護も行われています。カッティエン国立公園の研究員のファム・ゴック・ズオン氏は次のように述べました。

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「私たちが実施した調査結果によりますと、カッティエン国立公園には 400 種の大きなキノコがあります。その中で、私たちは食用および薬用価値のある50種を選定しました。現在、私たちは天然キノコ品種を使って、15のキノコ栽培プロセスを研究しています」

カッティエン国立公園は動植物を理解したい観光客にとって理想的な目的地となっています。毎年、カッティエン国立公園を訪れる観光客は5万5千人～6万5千人にのぼっています。ハノイからの観光客ファム・アンさんは次のように語りました。

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「カッティエン国立公園には原生林や湿地林があり、多くの希少な動物が生息しています。ここでの新鮮で涼しい空気が大好きです」

観光客は自転車でカッティエン国立公園を探検できる（写真：baotintuc.vn）

 特に、カッティエン国立公園の管理施設から観光客は車に乗って、バウサウという森林に着いてから、森林を探検するツアーを体験できます。カッティエン国立公園のサービスと環境教育センターのチャンバンビンセンター長は次のように語りました。

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「カッティエン国立公園の特別利用林には、他の場所では見られないユニークな特徴が数多くあります。ここで、観光客は自然動物や野生動物の観察を体験するツアーに参加することができます。観光客が日中ここに来ると、動物を観察できます。早朝には霊長類の観察も体験できます。また、カッティエン国立公園には、バウサウというラムサール条約湿地があり、観光客を魅了しています。」

カッティエン国立公園は、IUCNにより認定された、グリーンリストの称号を獲得する前に、2001年に、ユネスコ＝国連教育科学文化機関により世界の生物圏保護区として認定されました。そして、2005年、ベトナムはカッティエン国立公園を国の特別遺跡として認定しました。