モン族特有の「バドミントン」とは

(VOVWORLD) - 昔から伝わる各民族の民間遊戯はベトナムの豊かな文化を支える一本の柱です。その中で、少数民族モン族風の「バドミントン」は独特な民間遊戯です。
モン族特有の「バドミントン」とは - ảnh 1モン族風のバドミントンの羽とラケット

モン族の言葉で「タウティ」と呼ばれるこの遊戯は木材のラケットで重りのついた羽を打ち合うもので、モン族風のバドミントンとして知られています。しかし、ラケットも羽も遊び方も違います。北西部ソンラ省ヴァンホ県ロンルオン村に住むザン・ア・ホアさんは次のように語りました。

(テープ)

「まず、羽は鶏の翼部分の羽でつくります。最も良い羽を選ばなければなりませんが、雄鶏の羽が最高です。羽となるシャトルコックの重りは長さ3センチから5センチぐらいの竹の節でつくります。その重りには3本から5本の羽をつけるのが一般的です。そして、ラケットは柔らかい木材で作り、そのフェイスは幅20センチ、長さ25センチの四角で、ハンドルは約10センチの長さです。」

モン族風のバドミントン「タウティ」は元々、未婚の女性向けのものでしたが、現在は年齢を問わず男女だれもが遊ぶようになりました。また、単なる遊びではなく、若い男女が結婚相手を探す場にもなっています。先ほどのホアさんは次のように話しました。

(テープ)

「タウティ」はダブルスか集団の2つの形で遊ぶのが一般的です。ダブルスは1対1の男女が組んで遊ぶのが多いです。その一方で、集団は多くの人が一緒になって遊ぶものですが、男子チームと女子チームに分かれて遊びます。タウティを遊ぶとき、男女が互いに好きになれば、二人でタウティをします。この遊びを通じて結婚に至るカップルも多かったですよ。」

モン族風のバドミントン「タウティ」はネットを使わないので、プレーヤーが輪を作って立って羽を打ち合います。落ちたシャトルコックが多い側が負けます。負けた側は、両チームが前もって合意したことをしなければなりません。普通は歌を歌うことですが、お酒を飲むことやちょっとしたプレゼントを用意することもあります。カップルの場合は、歌を歌い、自分の気持ちを相手に示します。ヴァンホ県フアタト村に住むザン・ア・サンさんは次のように話しました。

(テープ)

「モン族の人々はお正月や祭りになるとタウティを遊びます。遊ぶとき、ラッパや笛を吹く人がいるので、とても楽しくて賑やかな雰囲気です。この遊びは、男女が結婚相手を探すチャンスでもあります。」

こうした民間遊戯は今もなお、昔と変わらないまま、モン族の村で良く遊ばれています。

ご感想

他の情報