(VOVWORLD) -行政当局や支援者の関心、および住民の努力により、現在まで、住民たちは安定した生活を送れるようになっています。
新しい居住地バンラン |
3年前に、南中部クアンナム省ナムチャーミー県チャレン村では2個の台風の直撃を受けた大規模な地滑りが相次いで発生し、甚大な人的物的被害をもたらしました。当時、被災地バンラ集落の住民はもとの居住地から約3km離れた所に避難しました。行政当局や支援者の関心、および住民の努力により、現在まで、住民たちは安定した生活を送れるようになっています。
住宅 |
2020年10月28日にチャレン村のオンデ集落で、同年11月4日にタクパット集落の山で発生した台風にともなう地滑りにより、死者と行方不明者32人が出たほか、79軒の家が倒壊しました。2021年4月29日に、チャレン村にある新しい居住地バンラが6カ月にわたって建設された後、完成しました。ここにある39軒の家に住む村民は主に少数民族ブノン(Bh’noong)族です。それぞれの家庭は200平方メートルの土地を提供されました。その中で、約50平方メートルは住宅であり、残りは畜産、栽培などの目的で用いられています。
幼稚園 |
チャレン村党委員会のレー・トゥ・ハン委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「地元の行政当局は、台風被災者向けの新しい居住地を建設するため、3カ所の場所を調査していました。この新しい居住地は、平らな地面に位置しており、周りの丘も低いので安全です。被災者がこの新しい居住地に避難してから、生活は以前より安定しています」
コミュニティ集会所 |
新しい居住地には、村民の住宅のほか、幼稚園、コミュニティ集会所も建設されました。チャレン村人民委員会のファン・コック・クオン委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「この居住地は、住宅、電気網、道路、幼稚園、診療所などを含め、合計で900億ドン、約5億6000万円の投資額で建設されました。建設費はすべて国と支援者から得た資金で賄いました。地元の行政当局は、住民の経済発展のため、植物、果樹の種子、牛、水牛、家禽などを補助しました」
近隣各地からこの新しい居住地に至るまでの交通道路が整備されたことにより、日用品などを乗せた車両は毎日ここにやって来ます。住民たちは、丘にアカシアの木だけでなく、マンゴスチン、シナモン、ドリアンなどのフルーツを栽培したり、棚田を作って稲作を行ったり、牛、ヤギ、豚、鶏などを飼ったりしています。村民の青年は、農閑期になると、生活費を賄うため、雇われ仕事をします。
村民の一人は次のように語っています。
(テープ)
「私はフリーランスです。季節によって仕事をします。例えば、雨季にはシナモンの栽培をします。乾季には、建設の仕事をします。新しい場所に住んでから、生活が以前よりずっと安定していますよ」
一方、2020年に発生した山の地滑りで8人の親戚を亡くしたホー・バン・デーさんは次のように語っています。
(テープ)
「私たちの生活はもう安定しました。生活困窮の状態もありません。国は、電気網、道路、学校、診療所などを建設してくれたほか、様々なフルーツの樹木、家畜などを無料で提供してくれました。とてもありがたいです」
ところで、クアンナム省は居住地バンラをブノン族の伝統文化の村に選出しました。そこで、地元の行政当局はこの場所における文化の保存と観光の開発を両立して進める方針です。