(VOVWORLD) -ブンビエン漁村は、東北部クアンニン省ハロン市バイトウロン湾にあり、19世紀頃、漁民たちが、台風から避難したり、交易を行ったりするときに、この海域に集まったことにより、形成されました。
2014年に、村民の往来、居住、持続可能な生計などの便宜を図るため、クアンニン省行政当局は、およそ100世帯すべてを本土に移住させました。現在は、水産物養殖業者のみがこの漁村に住んでいます。村民の一人は次のように語っています。
(テープ)
「以前、先輩たちは、ここで生活し、漁獲で生計を立てていました。船で移動しました。現在、漁村には30あまりの世帯が住んでおり、水産物の養殖に従事しています。幾つかの世帯はバンチャイ観光協同組合の支援を受けて、水産物を養殖しながら、観光サービスを提供しています。観光客は、カヤックやボートで漁村を一周して、水上家屋や養殖の生け簀などを見ることができます」
ブンビエン漁村の出入口の門 |
ブンビエン漁村の出入口の門は、「ハンカオ」と呼ばれ、観光客にとって写真撮影スポットの一つとなっています。ボートを漕ぐ人であるブ・バン・ナムさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「観光客は漁村の門が好きみたいですね。門の形は、ドーム状で、美しく見えています。門の幅は50m程、高さは、水位の干満によって違います。水位が満潮のときは5~6mですが、干潮のときは、7~8mです。漁村の中には、寄り添う二人の姿に似た山もあります。その山は「夫婦山(めおとやま)」と名付けられています。村の一周は2km程です。ボートに乗れば約40~45分かかります。観光のベストシーズンになると、一日平均4回ボートを漕ぎます。1回は10万ドン、約600円の収入です」
ブンビエン漁村は、聳え立つ山々に囲まれた素朴な場所です。村にある水上住宅は、生活の場所であり、水産物の養殖場でもあります。村民の移住が完了した後は、漁村に残っている家や養殖場が観光スポットとして活用されています。
村民の一人は次のように明らかにしました。
(テープ)
「昔の漁村の文化や、漁獲用具などが今もこの場所で展示されています。漁村を旅行する観光客は、生簀を見学して、地元の人の生活や、水産物養殖などを目にします。ブンビエン漁村の周りの風景は美しいです。ここにあるブンビエン山はハロン湾で一番高い山です。この場所を訪問する外国人観光客は主にヨーロッパ人、アメリカ人です。冬季には来訪者が一番多いです」
ブンビエン漁村の住民は少ないので、ここの空間はとても平穏で静かです。来訪者は、様々な面白い活動を体験することが出来ます。例えば、カヤックを漕ぐ、漁民とともに投網 (とあみ) で魚をとる、水産物養殖工程を探索する、環境保全活動に参加することなどです。
ホーチミン市からの来訪者であるレ・ホアン・クアンさんは次のように語っています。
(テープ)
「この漁村の自然風景はとても美しいです。村民たちも親しみやすいです。本当に訪れる価値のある場所です。機会があれば、是非、ブンビエン漁村を再訪したいと思います」
ブンビエン漁村は、世界遺産のハロン湾の来訪者にとって魅力的な目的地の一つとなっています。