(VOVWORLD) -ベトナムが遠国で起きた災害に救助隊を派遣したのは今回が初めてです。
ベトナムの公安、部隊100人からなる救助隊は、トルコで発生したマグニチュード7.8の大地震の発生現場で、救護、救難活動に参加しています。ベトナムが遠国で起きた災害に救助隊を派遣したのは今回が初めてです。また、ベトナム政府は、トルコとシリアにそれぞれ10万ドルの緊急支援金の供与を決定しました。これらの活動は、ベトナムの外交政策の方向性、国際社会に対するベトナムの責任を示すと同時に、グローバルな課題の解決に取り組むベトナムの姿勢を表わしています。
グローバルな課題解決へのベトナムの責任
トルコに派遣されたベトナム人民軍の救助隊は、軍医30人と工兵30人を含む76人から構成されています。また公安省の救助隊は、公安省傘下の消防救難救助局、消防大学、ハノイ市とホーチミン市の公安庁の24人の消防隊員、医療スタッフからなっています。そのほか、国境警備隊司令部の救助犬チームも参加しています。この救助活動に42トンの救助物資も活用されています。また、ベトナム国防省はトルコの住民に10トンの非常食を支援しました。
トーラム公安大臣(TTXVN) |
トーラム公安大臣は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ベトナムとトルコ、とりわけベトナムの公安省とトルコの法執行機関の良好な関係により、トルコが直面している困難を分かち合うために、公安省はトルコに作業部会を派遣することにしました。これにより、救難、救護、捜索の迅速な実施を目指します」
トルコで厳しい天候に見舞われながらも、ベトナムの救助隊は、各国からの8千人あまりの救助隊と一緒に救助活動を行っています。ベトナムの救助隊が活動している場所はトルコ南部アドゥヤマン市です。
第354軍隊病院整形外科のファン・チャン・チュン副主任は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちの任務は、大地震の負傷者を受け入れ、治療することです。いかなる状況にあっても任務を全うする決意です」
一方、公安省作業部会のグエン・ミン・クオン大佐によりますと、ベトナムの救助隊は、持参してきたコンクリート切断およびコア掘削装置、レーダー、カメラ、音声で被害者を探知する装置のほか、現地の掘削機などを活用し、これまでに、各国の救助隊と協力し複数の人を救出しました。そのほか、ベトナムの救助隊は、トルコに救急薬品、必需薬品、医療物資、テントなどを渡しました。
ベトナムの救助隊に対する国際的な評価
ベトナムの救助隊の熱心さと専門性はトルコおよび各国の救助隊から評価されています。トルコの住民からは、がれきの下に閉じこめられた多くの人を救出したベトナムの救助隊に感謝の言葉が伝えられています。
ハイ大使(Anadolu Agency) |
在トルコベトナム大使館のド・ソン・ハイ大使は次のように明らかにしました。
(テープ)
「トルコの人々は、ベトナムの救助隊によって救助物資や支援物資を届けられたことにとても感動しました。また、厳しい天候にもかかわらず、救助活動に積極的に参加してくれています。とてもありがたいです」
他方、公安省の報道官であるト・アン・ソ中将は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムの救助隊は、命令を受けてから僅か数時間後に、トルコに向かいました。この活動を通して、ベトナムの人道的な『使者』、平和の使者は、海外の友人、とりわけトルコ国民の心に良い印象を残すはずです」
ベトナムはこれまでに国連の平和維持活動にも要員を派遣しています。これらの活動を通じ、ベトナムは相互支援という良き伝統を発揚し、国際的団結の強化、グローバルな課題の解決に取り組むベトナムのイメージアップに貢献しています。