サイバーセキュリティ法・市民の合法的権利と利益を防衛
(VOVWORLD) -この法律はこれまでのベトナムのサイバーセキュリティ管理に関する規定を収集して、法律に格上げするもので、国家安全保障、社会秩序、個人と団体の合法的権利と利益に何のマイナス影響を与えません。
(写真:TTXVN) |
先頃行われた第14期国会第5回会議で、ベトナムのサイバーセキュリティ法が可決されました。この法律はこれまでのベトナムのサイバーセキュリティ管理に関する規定を収集して、法律に格上げするもので、国家安全保障、社会秩序、個人と団体の合法的権利と利益に何のマイナス影響を与えません。また、この法律はベトナムの憲法に合致すると共に、ベトナムが締約している国際条約の履行を妨げることはありません。
サイバーセキュリティに関する世界ランキングによりますと、ベトナムは世界で100番目、ASEAN=東南アジア諸国連合の中で、最低の地位にあります。サイバーセキュリティが低いため、ベトナムの情報システムは2017年、合わせて1万5千件のサイバー攻撃を受け、その損害額は12兆3000億ベトナムドン(約615億円)にのぼっています。今年はじめからの5ヶ月間、ベトナムは4045件のサイバー攻撃を受けました。サイバーセキュリティが確保されていないことから、第4次産業革命に入るベトナムは多くの試練に直面する危機があるとされています。
サイバーセキュリティ法の制定は正しい主張
その背景の中で、ベトナムはサイバーセキュリティ法を制定、可決することは正しい主張と言えます。これはサイバーセキュリティを脅かす危機を阻止するかたわら、国家の領有権と社会秩序、及び、個人と団体の合法的権利を確保するためのものです。ベトナム外務省のレ・ティ・トゥ・ハン( Le Thi Thu Hang) 報道官は次のように語りました。
(テープ)
「サイバーセキュリティは国家の安全保障につながるもので、非常に重要な問題です。今日、サイバーセキュリティは世界各国と国際諸組織の特別な関心事となっています。サイバー攻撃が形式面でも、規模面でも急速に発展し、世界各国の経済成長と政治的安定に重大な被害を与えています。このような中、サイバーセキュリティを改善する取り組みは多くの困難に直面しています。そのため、現在の背景の中で、サイバーセキュリティ法の制定は非常に重要な意義を持っています」
市民の合法的権利と利益を確保
先頃、国会が可決したサイバーセキュリティ法に関して、ベトナムのグェン・テイ・キム・ガン( Nguyen Thi Kim Ngan) 国会議長は次のように語りました。
(テープ)
「この法の適用範囲を3つに集中的に行いました。第一は国家安全保障。第二は社会秩序。第三は個人と団体の合法的権利ということです。つまり、もし、私達は国家安全保障と社会秩序の確保を徹底的に行なうならば、情報アクセスに関する個人と団体の自由を侵害するかということです。この法律は個人の自由を侵害しないためには、どうすればよいかということを配慮しました。この法律はサイバーを利用して、法律違反行為を阻止したり、戦ったりするためのものです。法律の枠内で、サイバーを利用する者は何の困難もありません。」
サイバーセキュリティ法には市民の言論の自由、報道の自由を制限する条項がありません。これに関して、共産党宣伝教育委員会のボー・バン・トゥン( Vo Van Thuong) 委員長は次のように語りました。
(テープ)
「サイバーセキュリティ法には言論の自由、意見表明の自由を制限する条項はまったくありません。逆に、法律の枠内でこれらの権利を履行することに有利な条件を作り出しています。
憲法に合致し、国際条約の履行を阻止しない
サイバーセキュリティ法はベトナムに進出しょうとしている外国投資家に何の障害も与えません。逆に、この法律は憲法とベトナムが締約してきた国際条約の履行に合致し、サイバーで行われる活動を健全化させるためのものといえます。