チン首相とバイデン大統領 （写真：Dương Giang/TTXVN）

ファム・ミン・チン首相率いるベトナム政府代表団はASEANアメリカ特別首脳会議への参加、企業、団体訪問と国連訪問を終了し、帰国しました。今回の訪問では多国間と二国間関係で多くの成果が確認できたとされています。

60件に及ぶ活動は、ベトナムの外交路線を展開する活動の一つとなり、ベトナムと国連、ベトナムとアメリカとの関係深化に大きく貢献しました。

地域と世界に対するASEANのビジョンを共有

訪問にあたり、チン首相率いるベトナムの代表団はASEANとアメリカとの関係45周年を記念する特別首脳会議のさまざまな活動に積極的に参加しました。特に、首脳会議でのファム・ミン・チン首相のスピーチは各国の関心事を反映し、ASEANの中心的な役割、誠意、信頼、責任感を強調するとともに、地域と世界の課題に関するベトナムの見解、ASEAN、アメリカを始め、世界各国の利益に合致する発展方向を明らかにしました。

この首脳会議の終了にあたり、アメリカとASEANは、関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることを宣言した共同声明を発表しました。また、ファム・ミン・チン首相はCSIS＝戦略国際問題研究所でスピーチを行った唯一のASEANの指導者となりました。

ベトナムとアメリカとの関係の深化

アメリカを訪問中、チン首相はワシントンのほか、ボストンやニューヨーク、サンフランシスコなどアメリカの多くの都市を訪れ、アメリカのバイデン大統領、ハリス副大統領、パトリック・リーヒ上院議長、ペロシ下院議長を始め、アメリカの政府閣僚、経済グループの指導者らと会見を行いました。そのほか、チン首相に同行した省庁、部局、企業の指導者はアメリカのカウンターパートと多くの会見を行いました。

これらの会見で、アメリカの代表はベトナムとの関係発展を重視すると明らかにするとともに、ベトナムの政治体制を尊重し、強固で、繁栄し、独立したベトナムを支持し、ベトナムとの関係を効果的かつ広範に発展させることを望んでいると強調しました。商工省のグエン・ホン・ジェン大臣は次のように語りました。

（テープ） 

「アメリカ側はベトナムとの投資協力の可能性、ベトナムのオープンな投資政策を高く評価しています。両国のポテンシャルと今回の首脳会議で出されたASEAN・アメリカ戦略により、今後、ベトナムとアメリカとの取引が急増することを確信しています」

一方、情報通信省のグエン・マイン・フン大臣は「今回の訪問を通じて、IT＝情報技術分野における両国間の協力の可能性が理解できた」と明らかにし、次のように語りました。

（テープ）

「IT分野に携わるアメリカ企業との会合で、双方はIT分野における協力関係を格上げすることで一致しました。これにより、双方は製品開発のため研究活動で協力することになります」

今回のアメリカ訪問にあたり、チン首相はアメリカの多くの大手企業の指導者と会見を行いました。これらの会見で、チン首相はベトナム政府が外国人投資家に有利な条件を提示し、投資家の利益の確保に尽力していることを強調しました。この機に、チン首相はベトナム企業とアメリカ企業の25件の協力合意書の調印式に立ち会いました。

一方、アメリカを訪問期間中、チン首相は国連の多くの指導者と会見を行いました。これらの会見で、国連の代表はベトナムが国連の重要なメンバーであると強調するとともにベトナムの開発事業に対する支援の継続を約束しました。

チン首相の今回のアメリカ訪問は成功裏に行われ、ベトナム共産党と政府の外交路線の展開に寄与すると言えるでしょう。