その後、9日から11日までの日程で、欧州議会や、ベルギー、フィンランドを訪問する予定です。今回の欧州歴訪は重要な政治活動であり、オープンな対外政策を実施し、多国間協力に積極的かつ主体的に参加しているというベトナムのイメージを広めることが狙いです。また、これは第13回党大会と第15期国会第1回会議が行われて以来、ベトナムの主要指導者による初の外遊であり、2021年におけるベトナム国会の初めての直接的な外交活動でもあります。

多国間外交活動を発揮

「人間及び地球に平和及び持続可能な開発をもたらす、より実効的な多国間主義のための議会のリーダーシップ」をテーマとする今回の会議では新型コロナ対応や疫病収束後の回復、気候変動への緊急対応、政治活動とジェンダー平等の確保への若者の参加について討議が行われています。フエ議長は第5回世界議会議長会議への参加を通じて、多国間議会外交に主体的かつ積極的に参加し、地域と世界の議会協力メカニズムにおけるベトナムの役割を向上させ、国家、民族の利益のための外交活動の推進に貢献する姿勢を示すとしています。

会議の全体会議で、フエ議長は「人間及び地球に平和と持続可能な開発をもたらすより実効的な協力のための議会のリーダシップ」をテーマに演説をし、新型コロナウイルス感染症予防対策とパンデミック収束後の回復などに関する構想を提案しました。また、会議に際し、行われる個別会見でベトナム国会代表団はワクチン外交を推進し、ワクチンや治療薬、医療設備の供給源を多様化することが狙いです。

二国間関係を強化

会議への参加を機に、フエ国会議長は各国の議会議長やベトナムで事業活動を行っている各企業の代表らと会合や会見を行います。現在、オーストリアはEU＝欧州連合諸国の中でベトナムの第8位の貿易相手国であり、双方の商取引額は連続して増加し、現在、30億ドルを超えました。ベトナムで行われているオーストリア企業の投資プロジェクトは35件となっています。

在オーストリアベトナム大使館を訪問

 欧州を歴訪中、フエ議長はオーストリア、ハンガリー、スロバキア在住ベトナム人コミュニティの代表的な知識人や実業家と懇親し、国内状況を通知するとともに、国外在住ベトナム人コミュニティに対する全政治システムの関心を示すとしています。