(VOVWORLD) - グエン・スアン・フック首相はASEAN共同体にメッセージを送り、ベトナムの決意を表明しました。
ASEAN旗掲揚式に参加した代表(写真:TTXVN) |
8月8日は、ASEAN東南アジア諸国連合創設50周年記念日です。この50年間の成果により、ASEANは能動的に発展し、アジア太平洋地域で影響力最も高い連合となっています。そして、22年前にASEANに加盟したベトナムはASEANの成功とASEAN共同体構築に積極的に貢献してきました。この機に、グエン・スアン・フック首相はASEAN共同体にメッセージを送り、ベトナムの決意を表明しました。
ASEANは50年前の1967年8月8日、発足しました。当初、加盟国は5カ国しかありませんでしたが、現在は10カ国となっており、政治、経済、体制、国際協力などの面で絶え間なく成長しています。
成功した地域連携モデルとなったASEAN共同体
メッセージの冒頭で、フック首相は、「ASEANは多くの浮き沈みを経ながらも、東南アジア地域の関係は敵対から対話へ、不信感から協力へ、分裂から団結へ変わり、その頂点はASEAN共同体の誕生である」としています。
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「現在、平和・安定・発展のASEANは、不安溢れる世界の地図で、ハイライトとなっています。GDP=域内総生産がおよそ3兆ドルに達しているASEANは世界6位に立っています。同時に、ASEANは多様な文化の美しさと団結精神の調和を保っています。各民族は平和に暮らしており、社会安全保障が確保され、生活の質が日増しに高まっています。」
また、フック首相は、「世界の大国を含め域外諸国との関係において、ASEANは常に、主体的な姿勢を保ち、気候変動や、反テロ戦、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題などあらゆる問題について、建設的な対話を行っている。これにより、ASEANとそれぞれの加盟国の地位を向上させている」と強調しました。
強固なASEAN共同体構築のために努力するベトナム
ベトナムは1995年にASEANに加盟しましたが、それ以来、ASEANの建設事業に積極的に貢献してきました。これに関し、フック首相は、「ASEANの成長にはベトナムの印が深く刻まれている」と語りました。
また、「21世紀に入り、ASEANは、『法の支配・市民を中心にするASEAN共同体へ向けて』というASEAN共同体ビジョン2025の実現プロセスにおいて、チャンスに伴う多くの試練に直面していることから、刷新や、活動の効果向上、団結の強化などに力を入れていく必要がある」と指摘した上で、「こうした中、ベトナムは積極的かつ責任ある加盟国として、ASEANの発展を促進するため、イニシアチブを提案していく」と再確認しました。
(テープ)
「ベトナムは他の加盟諸国とともに、団結・強固なASEANを構築する決意です。また、域内の貿易・投資・インフラ整備を促進し、市民の奉仕、市民の生活改善、共同体の自尊心作り、法の支配によるASEAN共同体作りのために協力していきます。さらに、域内外の協力の質的向上や、ASEANの中核的な役割の維持・向上、国際問題に関する共通の立場の維持などにも力を入れていきます。」
ASEAN創設50周年を記念するにあたり、フック首相は、加盟諸国や、ASEAN市民にお祝いの言葉を述べています。そして、「信頼や、決意、共通の努力などにより、今後もASEANは引き続き発展していく」との確信を表明しています。