(VOVWORLD) -マレロ首相がラテンアメリカ地域以外の国を訪問するのは2019年12月に就任してから始めてです。
キューバのマヌエル・マレロ首相(TTXVN) |
ファム・ミン・チン首相の招きに応え、キューバのマヌエル・マレロ首相は9月28日から10月2日にかけて、ベトナムへの公式訪問を行っています。マレロ首相がラテンアメリカ地域以外の国を訪問するのは2019年12月に就任してから初めてです。この訪問は、両国の高級指導者による合意書を展開するとともに、両国の特別な関係を発展させ、友好・団結・相互信頼関係を緊密化させることが狙いです。
ベトナムとキューバは、1960年12月2日に外交関係を樹立しました。それ以来、両国の民族は、それぞれの国の独立・自由のための闘い、および祖国建設防衛事業で緊密に連携しています。
多くの分野での協力の成果
両国間の良好な政治関係は、経済協力の発展に繋がっています。双方の2021年の貿易総額は約2億6200万ドルに達し、2020年と比べ46.6%増加しています。また、ベトナム・キューバ貿易協定は2020年4月1日に、正式に発効し、二国間の輸出入活動に有利な条件を提示して、両国企業に利益をもたらしています。現在、ベトナムはアジア太平洋地域におけるキューバーにとって最大の投資国となっています。ベトナムの複数の企業は、キューバにおいて、工業インフラ整備、建設資材生産、粉末洗剤生産の投資プロジェクトを実施しています。
農業分野において、2011年~2015年期に実施された投資総額4300万ドル相当のキューバのコメ生産開発支援協力プロジェクトは前向きな結果を収めてきました。引き続き、両国は、2019年~2023年期の同プロジェクトを展開しています。双方は、2022年~2025年期のキューバへの水産物養殖支援プロジェクトの内容を合意しました。さらに、新型コロナウイルス感染症との闘いにおいても双方は互いに適切な支援を行ってきました。
ザン外務次官(Nguyễn Hồng撮影) |
キューバは、2021年末に、ベトナムに大量の新型コロナウイルスワクチン「アブダラ(Abdala)」を提供したほか、今後ワクチン生産技術移転のため専門家を派遣する用意があります。このことについて、ダン・ホアン・ザン外務次官は次のように評価しています。
(テープ)
「極めて特別な状況の中で、両国間の相互支援は特別な意義があります。キューバはベトナムに新型コロナウイルスワクチンを供給しました、一方、ベトナムはキューバに食糧を支援しました。これらのことは、両国の緊密な関係を示しています」
経済・貿易・投資分野での協力関係の強化
マヌエル・マレロ首相によるベトナム友好公式訪問にあたり、両国の高級指導者は、ベトナム・キューバ政府合同委員会の協力メカニズムの強化措置を提示するとともに、食糧・食品の生産と加工、太陽光発電、風力発電などの再生エネルギー開発、観光などの分野で活躍する両国企業の協力措置について討議する予定です。
二国間の協力関係について在ベトナムキューバ大使館のリアニス・トーレス・リベラ元大使は次のように明らかにしました。
(テープ)
「両国は、経済・貿易・投資分野での協力関係を強化する必要があります。この分野での協力はとても重要です。日々多くのベトナム企業がキューバで投資を行っています。医療はキューバの得意分野です。ですから、キューバはベトナムに知見を共有することができます。キューバは、更なる多くのベトナムの投資家を誘致したいと期待しています」
キューバのマヌエル・マレロ首相による今回のベトナムへの公式訪問は、二国関係を新たな発展段階に押し上げるという両国の指導者の決意を改めて強調しています。