(VOVWORLD) -ベトナムは54の民族が共存している国家です。総人口9千万人あまりの中で、少数民族と呼ばれる53の民族は1230万人を超え、人口の14.3%を占めています。そして、各民族は仲良く共存していることは、ベトナムにおける人権の確保を示す証の一つとなっています。
ベトナム国家は、常に民族政策を重視しており、各民族間の平等権を確保し、各民族が合法的な権利を享受できるように最も良好な条件を作り出しています。
法律上の各民族間の平等権
各民族間の平等権は、各時代のベトナム憲法で認められています。特に、2013年憲法は「ベトナム社会主義共和国は、ベトナム国土で共に生活する各民族の統一国家である。各民族は平等、団結、相互尊重、相互支援をし、共に発展する。民族を軽視、分断するあらゆる行為を禁ずる。」と強調しています。また、2013年憲法によりますと、ベトナム国家は、全面的発展政策を実現し、全ての少数民族が底力を発揮し、国と共に発展できるように条件を作り出しています。
一方、ベトナムの法律システムや法的文書なども各民族間の平等確保を具体的に規定しています。
ベトナムでは、少数民族である市民は政治システムや国家管理への参加、国会と各レベル人民評議会への立候補権を有しています。そこで、少数民族である国家議員の割合は、常に、少数民族人口の割合と比べ、高い水準にあるということです。最近、4期連続で国会の少数民族出身の国会議員率は15.6%~17.27%を占め、少数民族の全国総人口に占める割合14.35%を上回っています。
少数民族へ優先的支援
この数年間、ベトナム国家は、平等権の遂行、物心両面の生活向上、各民族間の発展格差の縮小を目指すために、少数民族に対する複数の補助政策を実現してきました。例えば、民族作業に関する政府の122号行動計画や、持続的な貧困解消に関する政府の決議、特別貧困な村の経済社会発展に関する135号プログラム、政府の貧困世帯への住宅補助政策などです。
そのお陰で、少数民族居住地における経済社会状況は著しく改善されるようになりました。これまでに、少数民族の貧困世帯の割合は全国の少数民族世帯の中で、5.97%しか占めていません。また、少数民族の生活の質は絶え間なく向上し、少数民族の健康ケア施設などは増設されています。現在、少数民族に住む全ての村では診療所と医療要員、全ての県では、医療センターと医師が配置されています。5歳以下の栄養失調子ども割合は25%以下に低減しています。そして、かつて少数民族居住地に蔓延していた幾つかの疫病は、抑制され、あるいは解消されています。
少数民族の権利は人間の基本的権利の一つであり、市民的及び政治的権利に属しており、ベトナム法律に認められています。実際、少数民族の人々は全面的な発展のために複数の有利な条件に恵まれています。このことは、ベトナムにおける少数民族の権利を始めとする、人権の確保と推進を示す具体的な証となっています。