ベトナムの2020年の成功となった疫病対応と経済回復
(VOVWORLD) - 2020年、ベトナムは疫病対応と経済回復の両立に成功した数少ない国の一つとなりました。これは世界情勢が予断できないほど複雑に推移している中でベトナム政府が経済社会を臨機応変に運営したことによる成果であり、党と国家に対する国民の信頼を高めてきました。
2020年、新型コロナウイルス感染症が大流行しているにもかかわらず、ベトナムの経済・社会状況は安定し、2%以上の成長を遂げました。これは地域と世界の多くの国と比べ、前向きな成長率であると評されています。
実状を見極める
2020年、政府は適切な解決策を講じています。新型コロナが発生した時、ベトナムは疫病対応と経済発展を両立させるという二重任務の遂行に尽力してきました。政府は感染状況に見合うような適切な解決策を調整しました。国会財政予算委員会のホアン・バン・クオン准教授は、「この成功は状況を正確に予測し、科学的分析を基礎に目標を定めたことによるものだ」とし、次のように語りました。
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「我々は臨機応変で効果的な措置を講じました。疫病が発生した時、政府は国民の健康と命を確保するため、経済発展を犠牲にするという方針を打ち出し、かつてないパンデミックへの対応に尽力してきました。ベトナムは早いうちに社会的距離の確保措置を取って、経済的利益を犠牲にしました。」
疫病を効果的に制圧したことで、ベトナムは感染危機が高い国から疫病の制圧に成功した屈指の国になっています。これにより、ベトナムは経済回復と社会の安定化を進め、国内企業に対する疫病の影響軽減を支援してきました。ベトナム企業協会中央評議会のファム・ディン・ホアン副会長は次のように語りました。
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「政府は疫病を効果的に制圧したことで企業は恩恵を受けました。疫病が複雑に推移する場合、企業は何倍も深刻な影響に苦しむでしょう。」
重点的な分野に集中
今年上半期、新型コロナの影響を受け、ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は1.81%にとどまりました。グエン・スアン・フック首相は年末までの6ヶ月、投資・輸出・消費を促進し、できる限り最高の成長率を遂げる決意を固めました。実際、今年1月からの11ヶ月に、投資・輸出・消費の3つの重点的な分野は前向きな成果を収めてきました。
公共投資の実施額は昨年のおよそ2倍となり、この10年間で最高を記録し、輸出額は昨年同期と比べ5・3%増にあたる2546億ドルに達しました。10月と11月の小売・サービス業の売上高は激増したことで、年初からの11ヶ月の売上高は昨年同期と比べ、8.5%増となっています。商工省・戦略政策研究院のグエン・バン・ホイ院長は次のように語りました。
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「これは目覚しい成果と思います。また、これは短期に収められたものではなく、長期的な努力による成果です。党、政府、各レベル、部門は国内市場の開拓や貿易インフラ整備、市場、ショッピングセンター、スーパーの連結に力を入れてきた結果、製品の消費が推進されました。」
先ごろ、第12期党中央委員会第13回総会の閉会式で、グエン・フ・チョン党書記長・国家主席は次のように強調しました。
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「複数の適切な政策や措置が適宜に公布され、精力的に実施されてきました。これにより、生産経営活動が維持され、労働者の雇用創出、収入が確保されるとともに、疫病により影響を受けた企業や市民が補助を受け、社会保障が確保されています。」
2020年は多くの困難が浮上していますが、ベトナムにとって、この5年間で最も大きな成果を収める年であるといえます。この成功は、政府の適切な指導、困難や試練を乗り越えるための国民の強い意志やコンセンサスによるものであると評されています。