チャン・ダイ・クアン国家主席は18日から、ペルーで行われるAPEC=アジア太平洋経済協力会議第24回サミットに出席します。国際社会への参入を積極的に進めているベトナムのこのサミットへの参加は、ベトナムがAPEC年2017の主催国としての役割を発揮し、APECの共通の関心事に貢献するためのものと見られています。
(写真:執行委員会)
第24回APECサミットの目的は、2014年と2015年に採択された協力方向の展開や、アジア・太平洋自由貿易協定の形成などです。APECは、地域経済連携と成長の質や、地域内の食糧市場、中小企業と零細企業の国際化、人材開発といった4つの問題を優先課題として見なしています。
国際社会への参入と多国間外交を進めるベトナム
ベトナムは1998年にAPECに加盟しましたが、これは、ベトナムの全方位外交政策の展開の重要な節目と見られています。この18年間、ベトナムはAPEC内の協力の強化に積極的に寄与し、その中で、第14回APEC首脳会議が行われアジア・太平洋自由貿易協定の形成に関する展望を開き、ハノイ行動計画を採択したAPEC年2006、および人材開発に関するAPEC閣僚会議の主催は国際社会の好評を得ました。
近年、ベトナムは多くのイニシアチブを提出してきたほか、貿易や、投資、技術、医療、食糧安全保障、テロ対策などの分野で100件以上の協力プロジェクトを提案・展開してきました。また、APEC内の重要な役割を果たしていると評価されています。
APEC年2017の主催国の役割
こうした中、第24回APECサミットへの参加は、ベトナムが多国間外交を促進し、APEC年2017の主催国としての役割を発揮するためのチャンスと見られています。APEC年2017はベトナムがこれから2025年に行われる対外活動の中で最大規模のものであり、ベトナムにとって重要な意義を持つものです。このため、ベトナムは責任感を高め、準備作業を積極的に進めています。
APEC年2017書記局のグエン・グゥエット・ガー顧問は次のように語りました。
(テープ)
「その重要性を十分に認識して、2013年から準備作業を展開し始めました。2013年にインドネシアで行われた首脳会議はベトナムがAPEC年2017を主催することを採択しましたが、ベトナムはその準備作業を進めるために、2013年末から2014年初めに作業部会を、そして、2015年7月に国家指導委員会を設立しました。この1年間、その準備はすべての分野で積極的に進められています。」
APEC2017の主催は、ベトナムに対し、自国を世界各国に紹介するチャンスをもたらすとされています。先ほどのガー女史は次のように述べています。
(テープ)
「来年は、ベトナムの国際社会への参入にとって、責任が重いのですが、チャンスも大きいです。APEC年の周到な準備はベトナムの発展事業や、相手探し、投資誘致、自国のPRなどにてこ入れをするものとなるでしょう。」
この25年間、APECは、地域と世界での経済協力事業や、貿易・投資の自由化、多国間協力の促進などに対するけん引役を示してきました。APECはベトナムの重要な相手国が集まるフォーラムでもあります。
そして、APEC年2017の主催はベトナムがAPECにさらに貢献するためのチャンスの場となります。こうした中、クアン国家主席がペルーでのAPECサミットに出席することはベトナムとAPEC内の相手国との関係の強化や、APEC年2017の成功などに寄与すると期待されています。