ベトナム・オーストラリア 戦略的なパートナーシップを強化
(VOVWORLD) - ボ・バン・トゥオン国家主席の招きに応え、3日、オーストラリアのデビッド・ハーレー総督はベトナムの国賓訪問を開始しました。
ハーレー総督はベトナム国賓訪問を行う年初以来の初めての外国元首であり、ヴォ・ヴァン・トゥオン国家主席の就任以降、トゥオン主席の招待でベトナムを訪問する最初の外国の要人となります。
ベトナムとオーストラリアは1973年2月26日、外交関係を樹立し、2018年に戦略的なパートナーシップに格上げしました。現在、両国は包括的な戦略的パートナーシップの確立を計画しています。
双方関係 効果的かつ実質的に発展
これまで、ベトナムとオーストラリアの戦略的パートナーシップは力強く発展しています。両国の指導者は相互訪問を頻繁に行い、政治的信頼の強化が図られました。昨年10月、ファム・ミン・チン首相はアンソニー・アルバニージー首相と電話会談を行い、同年12月、ブオン・ディン・フエ国会議長はオーストラリアを公式訪問しました。また、ブイ・タイン・ソン外務大臣は同年9月、オーストラリアを訪問し、第4回ベトナム・オーストラリア外相会議を共同主催しました。一方、オーストラリアのリチャード・マールズ副首相兼国防大臣は昨年11月に、ペニー・ウォン外相は同6月にベトナムを訪問したとしています。
写真撮影: Viet Nguyen
|
ハーレー総督の訪問を前に、在ベトナムオーストラリア大使館のアンドリュー・ゴレジノフスキー大使はVOV=ベトナムの声放送局のインタビューに応え、次のように語りました。
(テープ)
「これは私たちにとって重要な訪問です。ハーレー総督は国家元首であり、外交礼儀の面でオーストラリアのトップです。ハーレー氏は両国の外交関係樹立50周年にあたり、ベトナムを訪問するのは今回が3回目です。訪問に関する適切なスケジュールを設立しました」
貿易関係について両国は対面式とオンラインの両方で協力メカニズムを活用しています。2020年から2023年期のベトナム・オーストラリア戦略的パートナーシップに基づく行動計画が精力的に実施され、多くの成果を収めました。昨年の両国の貿易額は160億ドルを超え、前年と比べ、30.3%増となりました。
国防・安全保障についてオーストラリア空軍は4回にわたり、南スーダンへのベトナムの野戦病院の輸送を支援しました。両国は人身取引や麻薬密輸など、国境を越えた各種犯罪防止対策で協力しています。
教育訓練、農業、観光などにおける両国の協力は良好に発展しています。オーストラリアはベトナムに安定的なODA 供与を行い、気候変動対応やデジタルトランスフォーメーション、エネルギー開発でベトナムとの協力を強化しています。
さらに、両国はベトナム東部海域(南シナ海)問題をはじめ、ともに関心を持つ地域と国際問題の解決やCPTPP=環太平洋パートナーシップに関する包括的かつ先進的な協定、RCEP=東アジア地域の包括的経済連携協定の実施、国連、ASEAN、APEC=アジア太平洋経済協力会議などの国際的な舞台で緊密に連携しています。
課題解決に向け協力を強化
2020年から2023年期のベトナム・オーストラリア戦略的パートナーシップに基づく行動計画には経済連携の強化、戦略的な国防・安全保障協力の深化、知識とイノベーションのパートナーシップの構築といった3本柱が定められたほか、農業、観光、気候変動対応などの分野における双方協力の強化が訴えられました。さきほどの在ベトナムオーストラリア大使館のゴレジノフスキー大使は次のように述べました。
(テープ)
「ベトナムに赴任して以来、皆さんが信頼の価値を非常に重要視していることを理解するようになりました。複雑な世界情勢の中で両国は多くの課題に直面していますが、お互いを信頼できる友人として選びました。ベトナムとオーストラリアは経済、安全保障、環境などに関する課題を解決するため、協力を強化していく姿勢を固めました。ハーレー総督の今回の訪問は両国間の信頼の強化に寄与するでしょう」
両国は信頼醸成に取り組み、協力を緊密化しています。こうした背景の中で、行われるハーレー総督のベトナム国賓訪問は今後、両国の包括的な戦略的パートナーシップの確立に弾みをつけると期待されています。