ガン議長とヘルナンデス議長

この訪問はベトナムとの特別な団結と友好、及び全面的な協力関係を重視し、強化したい意向を示しています。

良好な協力

ベトナムとキューバは1960年12月、国交を樹立して以来、団結と全面的な協力関係が絶え間なく強化されています。1973年、キューバのフィデル・カストロ国家評議会議長はベトナム戦争が終結していない時点で、南部の解放区を訪れた唯一の外国元首として知られました。また、キューバは南ベトナム解放民族戦線を正式に認めたラテンアメリカの最初の国にもなっています。

キューバはベトナムの戦後の再生期においてベトナムのインフラ整備や畜産の発展、農業、建設、建築、医学、社会科学などに関する大学・大学院教育を支援してきました。また、ハノイのタンロイ・ホテル、中部クアンビン省のベトナム・キューバ病院、バービ牛畜産農場はキューバの資金で建設されました。さらにベトナム工業化現代化事業を積極的に支援してきました。

他方、両国は双方関係の強化に力を入れています。政府合同委員会の会合や共産党の政治理論シンポジウム、外務省の政治協議、国防・安全保障対話などが頻繁に行なわれています。双方は国際場裏で互いに支持し、協力を強化しています。

貿易分野に関して、2016年の商取引額はおよそ2億4800万ドルに達しました。ベトナムはアジアにおけるキューバの第2の貿易相手国です。ベトナムはキューバにコメ、石炭、化学製品、繊維製品、コンピューターを、キューバはベトナムに医薬品を輸出しています。この数年、ベトナム政府は両国企業に協力の拡大を激励して、経済貿易関係を良好な政治・外交関係並みに発展させることが狙いです。キューバに進出するベトナム企業は増えている一方、キューバ側はベトナム企業に対し、食糧生産、石油ガス探査開発、工業、観光、バイオテクノロジー、経済特別区の発展などへの参加を呼びかけています。ベトナム軍隊通信グループ　ベトテルとキューバの通信会社「ETECSA」は通信分野での協力を検討中です。

一方、農業に関して、ベトナムが行なっている2011年～2015年期のキューバのコメ生産支援プロジェクトは前向きな成果を収めてきました。また、キューバのトウモロコシ、大豆、水産物養殖支援プロジェクトは第2期に入っています。さらに、国防・安全保障、教育、文化、科学技術、医学分野での協力も強化されつつあります。

国会間の協力を促進

両国の国会代表団による相互訪問が頻繁に行われています。2016年11月、グエン・ティ・キム・ガン国会議長率いる代表団はフィデル・カストロ議長の葬儀に参列し、今年2月、トン・ティ・フォン国会副議長はキューバを訪問しました。それぞれの国会は友好議員グループを設立し、より効果的な協力を目指しています。

キューバのエステバン・ラゾ・ヘルナンデス国会議長による今回の訪問はベトナム国会との関係の重要視を示すだけでなく、両国の党、国家、国民の関係の深化に原動力をつけると期待されています。