ベトナム・マレーシアの戦略的パートナーシップを新たな発展段階に押し上げる
(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたようにマレーシアのイスマイル・サブリ・ビン・ヤアコブ首相は20から22日にかけて、ベトナムを公式訪問しています。これはイスマイル・サブリ首相が2021年8月に就任して以来、初めてのベトナム訪問となります。
写真撮影 Duong Giang
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この訪問はベトナムとマレーシアの戦略的パートナーシップが良好に発展している中で行われ、49年前に樹立された両国の外交関係、また、7年前に確立された戦略的パートナーシップを新たな発展段階に押し上げる機会となるとしています。
両国関係が順調に発展
ベトナムとマレーシアは1973年に外交関係を樹立し、2015年8月に戦略的パートナーシップを確立しました。現在、両国は2021年~2025年期の戦略的パートナーシップに基づく行動計画を精力的に実施しています。2020年以降の新型コロナウイルス感染症の流行にもかかわらず、双方のハイレベル間におけるオンライン会合やテレビ会談、電話会談などが引き続き行われており、経済、科学技術協力合同委員会や国防協力委員会、貿易協力合同委員会などの協力メカニズムも維持されています。
投資・貿易については、2021年、マレーシアはベトナムの貿易相手国としてASEAN諸国の中で第2位、世界で第9位に立っています。一方、ベトナムはASEAN諸国の中でマレーシアの第3位の貿易相手国です。2021年における両国の貿易総額は125億ドルに達し、2020年と比べ、25.3%増となりました。
今年初めから2月末までの双方の貿易額は、およそ22億ドルに達し、昨年同期と比べ、20%増となっています。
また、投資分野において、マレーシアはASEAN諸国の中でシンガポールに次いでベトナムの第2位であり、ベトナムに投資を行っている140の国と地域の中で第10位に立っています。
教育分野に関し、マレーシアに留学しているベトナム人学生はおよそ1千人います。2019年3月6日、両国は教育協力合意書を調印しました。
また、2年間、両国は新型コロナ対策で力を合わせ取り組んできました。ベトナムはマレーシアに対し、50万ドル相当の医療物資を贈呈しました。
協力を推進
マレーシアのイスマイル・サブリ首相の今回のベトナム訪問は、両国の協力関係の強化を目的としています。訪問を機に、両国は、新たな協力機会を模索し、ともに関心のある地域と国際問題についての協議、貿易・投資協力を推進するなどしています。
現在、両国は経済協力を拡大しており、マレーシアはベトナムとのデジタルエコノミー[NY1] ・エコシステムの促進に力を尽くし、ハイテク・アグリカルチャー、再生エネルギーの開発、サイバーセキュリティの確保に取り組んでいます。このほか、4月1日に、マレーシアは国境を全面再開する計画があります。これを機に、マレーシア政府は、経済回復やベトナムを含む各国との包括的な協力が促進されることを期待するとしています。
イスマイル・サブリ首相の今回の訪問は両国の指導者の個人的な関係の強化に貢献するだけでなく、政府、産業界、人民に多くの協力の機会をもたらし、両国の広範な協力関係と戦略的パートナーシップを発展させるための推進力となるでしょう。