ベトナムのグエン・スアン・フック首相の招きに応え、ラオスのトンルーン・シスリット首相が10月1日から3日にかけてベトナムを公式訪問しています。トンルーン氏が2016年にラオス首相に就任してからベトナムを訪問するのは今回が2回目です。この訪問は、両国の特別な友好協力関係のさらなる強化に寄与すると期待されています。

フック首相（右）とトンルーン首相（左）

強固な政治的信頼

ベトナムとラオスの特別な友好協力関係は長年、両国の各世代に培われており、両国国民の貴重な財産です。特に、両国の政治的信頼は日増しに強化されており、両国関係の強固な基盤となっています。

両国は高級指導者をはじめとする各レベルの訪問団を頻繁に行っています。今年だけでも、ベトナムのグエン・フ・チョン党書記長・国家主席と、グエン・ティ・キム・ガン国会議長がラオスを訪問したのに対し、ラオスのブンニャン・ボラチット党書記長・国家主席と、パニー・ヤートートゥ国会議長がベトナムを訪問しました。また、国防・安全保障分野での協力は引き続き拡大され、両国関係の重要な柱の一つとなっています。

そして、両国は国際場裏で協力・連携を緊密化しており、中でも、ASEAN共同体づくりと、ASEAN内の団結強化、及び、メコン川の持続可能な開発に貢献しています。両国関係について、ベトナムのグエン・フ・チョン党書記長・国家主席は次のように語りました。

（テープ）

「かつての民族解放事業でも、今日の祖国防衛建設事業でも、両国は常に、共に歩む終始変わらない友人であり、仲間でもあります。両国はその友情を非常に誇りにしています。両国が収めてきた成果は両国の経済社会発展事業だけでなく、地域と世界の平和な環境の維持に貢献しています。」

経済協力 ますます拡大

ベトナムとラオスの経済協力は引き続き拡大されます。今年の初めからの8か月間、両国の貿易総額は7億5千万ドルに達し、前年同期と比べ、14.2％増になっています。現在、ベトナムはラオスに投資総額40億ドル以上の投資を行っており、ラオスに投資している国と地域の中で3位に立っています。ラオスへのベトナムの投資は、水力発電、鉱産物、サービス業、農業、通信などに集中し、ラオスの経済発展に貢献していると評されています。

ラオスのトンルーン首相による今回のベトナム訪問を機に、双方は両国の協力関係を一段と発展させるために、いくつかの重要な協力合意書を締結する予定です。ベトナムのグエン・フ・チョン党書記長・国家主席は、両国関係をさらに発展させる決意を表明し、次のように語りました。

（テープ）

「世界情勢が複雑に推移している背景の中で、ベトナムとラオスの特別な関係は両国にとって重要な役割を果たしています。両国は、この特別な関係が永遠に維持されるために、全力を尽くしてゆく決意です。」

両国の指導者らと国民のこうした決意により、半世紀前に築かれた両国の特別な関係はますます発展するでしょう。