(VOVWORLD) - 12日、ブオン・ディン・フエ国会議長率いるベトナム国会代表団はオーストリアで行われた第5回世界議会議長会議への出席と欧州議会、ベルギー、フィンランド歴訪を終え、帰国しました。フエ国会議長の欧州歴訪は顕著な成果を収め、ベトナムと各国との二国間、および多国間外交関係の強化に貢献するとしています。
また、この訪問はベトナムの新指導部が選出されて以来、国の主要な指導者による初の外遊であり、多国間議会フォーラムに対するベトナムの主体的かつ積極的で、責任感ある参加を示し、ベトナムと各国の議会間の政治的信頼と関係の深化に役立つものです。
議会外交を推進
今回、110名の議会議長が出席したオーストリアでの開会式と討論会でフエ国会議長は2つのスピーチを発表したほか、20あまりの活動に参加しました。また、会議に際し、フエ議長は日本、韓国、インド、ロシア、チリなどアジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国の議会議長や国連事務局の局長、国際原子力機関の事務局長らと個別会見を行い安全保障や貧困解消、気候変動対応、新型コロナ対応と疫病収束後の回復について協議しました。国会対外委員会のブ・ハイ・ハ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「議会外交は国民の意思と願望を代表するものです。つまり、パートナー国の政府との協力を推進しながら、国民間の交流を緊密化することです。EUとの関係は全面的パートナー関係であるので、双方の議会、特に欧州議会議長はフエ議長の提案に応え、欧州議会とベトナム国会の協力メカニズムを設立する意向があります。」
欧州連合諸国との経済外交を推進
フエ議長の欧州歴訪はベトナムとEUとの関係の強化をも目指すものです。欧州理事長と欧州議会議長との会見や会談で双方はベトナム・EUの全面的パートナー関係を新たな発展段階に押し上げる決意を表明しました。欧州歴訪にあたり、フエ国会議長と同行した閣僚らはインフラ整備、再生エネルギー、医療、教育訓練、デジタル転換、インベンション・イノベーションなどの分野に携わる欧州の大手企業およそ50社の代表と会合を行いました。これを機に数十億ドル相当の複数の契約や覚書が締結されました。計画投資省のグエン・チ・ズン大臣は次のように明らかにしました。
(テープ)
「欧州企業はベトナムを東南アジア地域で信頼にたるパートナーと見なし、ベトナム市場を重視しています。彼らは投資の再構築を進めていますが、我々は欧州の大手企業からの投資を受け入れる可能性があります。また、欧州企業は私たちに技術移転を行う意向があります。これはこれまで図られなかったチャンスです。」
ワクチン外交を促進
フエ議長の欧州歴訪にあたり、欧州連合と欧州議会の指導者らは加盟諸国に欧州の剰余ワクチンへのベトナムのアクセスや生産技術の移転でベトナムを支援するよう働きかけると公約しました。この機にベルギーとスロバキア政府、および国外在住ベトナム人や企業はベトナムにワクチン、医療設備、治療薬、新型コロナ検査キットなどを贈呈しました。また、ベトナム企業は欧州のパートナーとワクチンや検査キット生産技術移転に関する複数の契約、合意書を締結しました。
フエ国会議長一行の欧州歴訪は国会の二国間、および多国間外交の発展に原動力をつけるとともに、ベトナムと各国とのあらゆる分野での協力の推進に貢献してきました。この訪問は政治、外交、経済外交、ワクチン外交で全面的な成果を収めたといえます。