24日、ハノイで、ACMECS=エーヤーワディ・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略の第7回首脳会議、CLMV=カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム4カ国の第8回会議、及びWEF=世界経済フォーラム・メコン会議が始りました。ベトナムはこれらの会議の開催を通じて、近隣諸国との従来からの関係強化、平和でかつ繁栄したメコン川流域の構築を狙っています。
ベトナムがCLMV首脳会議とACMECS首脳会議を主催するのは今回で2回目です。これらの3つの会議は2016年におけるベトナムの最も大規模な多国間外交活動となっています。その成功は政治、安全保障、経済、文化などの分野で重要な意義があり、ベトナム、ひいてはメコン川流域諸国に利益をもたらすとみられます。
議事内容に積極的に貢献
ベトナムは主催国として第8回CLMV首脳会議のテーマを「チャンスを掴み、将来を形成する」、第7回ACMECS首脳会議のテーマを「ダイナミックで繁栄したメコン川流域へ向けて」、また、WEF・メコン会議のテーマを「コンセンサスの模索、地域の指導者らはメコン川流域のビジョンを共有」にするよう提案し、加盟諸国の賛成を得ました。これらのテーマは平和で繁栄したメコン川流域の構築という共通の目標を示すとともに、今後、さらに刷新を進め、発展方向を定める必要性を訴えています。
クイ次官
ベトナム外務省のダン・ディン・クイ次官は次のように語りました。
(テープ)
「我々は様々なアイディアを出すよう、知恵を絞りました。第1のアイディアはWEFをWEF・メコン会議の開催を初めて招き、各国の企業、指導者、及び政策作成者の連携の強化が狙いです。この会議を通じて、それぞれは緊密な連携を取り、協力プロジェクトを作成し、現実に移すよう望んでいます。」
WEF・メコン会議にはWEF加盟諸国の100社あまりの企業や経済グループ、また、メコン川流域諸国の60社の大手企業が参加しています。これは国際社会にメコン川流域の潜在力をピーアールし、インフラ整備や人材開発への投資誘致、メコン川流域の結合の強化を目指すものです。一方で、ベトナムはACMECSとCLMV加盟諸国に、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダの実施で連携を強化するための措置を提出しました。
ダイナミックで繁栄したメコン川流域に向けて
2003年、設立されたCLMVとACMECSの協力体制は重要な役割を果たしつつあり、メコン川流域諸国の潜在力の活用に大きく貢献しています。設立から13年経った後、CLMVとACMECSは多くの成果を収め、メコン川流域の平和かつ安定した環境の維持、経済、貿易、投資協力の強化、ASEAN加盟諸国の発展格差の是正に寄与してきました。また、メコン川流域諸国は広範な経済改革や貿易・投資の自由化と円滑化に力を入れてきた結果、ダイナミックな発展をとげ、ASEANの成長に重要な原動力となっています。先ほどのベトナム外務省のダン・ディン・クイ次官は次のような見解を述べています。
(テープ)
「この2つの協力体制はメコン川流域の12の協力体制の中で中核となっています。というのは地域諸国の重要な協力内容を集めているからです。また、地域諸国に共通の関心事や問題点について話し合うためのチャンスを作り出します。さらに、これらの国はASEANの重要な加盟国として活躍しています。」
ベトナムはCLMVとACMECSに加盟して以来、刷新や国際社会への参入に関する経験を生かして、4カ国のインフラ整備、人材開発、天然資源の持続的な開発の促進に向けて様々な構想を出し、財源を提供してきました。また、加盟諸国と力を合わせ、共通目標の実現、持続可能な発展に尽力しています。
新たな発展段階において、CLMVとACMECSの協力体制はメコン川流域諸国に試練を乗り越え、競争力を向上させ、新しいチャンスを掴むよう、拍車をかけるとしています。また、ベトナムは加盟諸国とともにこれらの協力体制の活用に尽力し、地域の持続的な発展と繁栄を目指しています。