ベトナム、新型コロナウイルス感染予防対策にあらゆる手を尽くす
(VOVWORLD) - ベトナム国内で新型コロナウイルスの感染症例が初めて確認されてからおよそ3週間にわたって、ベトナムの各レベル、省庁、部門は予防対策を精力的に実施し、WHO =世界保健機関により高く評されています。
去る12月、中国の湖北省・武漢市で新型コロナウイルスに関連した感染症の症例が初めて報告されましたが、現在、この感染症は中国やベトナムなど、20あまりの国と地域に拡大されています。
全政治システム、防止対策に尽力
ベトナムでは新型コロナウイルスによる肺炎の感染症例が出たことを受け、各省庁、部門は党書記局、首相の指示に従って、監視小委員会、治療小委員会、宣伝小委員会、後方支援小委員会といった4つの小委員会を設立しました。また、新型コロナウイルスによる肺炎予防対策国家指導委員会はブ・ドク・ダム副首相の指導の下に置かれています。また、各部門間の情報交換や感染症例の管理、感染拡大の予防対策、ウイルス検出が推進されています。一方、ホーチミン市のチョーライ病院やタインホア省の総合病院は感染者の治療に成功しました。さらに中央伝染病衛生研究所は新型コロナウイルスの分離と培養に成功したと発表しました。この成果は、感染検査の迅速化につながり、1日当たり数千人の患者のサンプルを検査することができるようになります。また、将来のワクチン開発の前提となるもので、より有効な治療法の発見に寄与することが期待されています。先ごろ、政府の1月の月例会議で、グエン・タイン・ロン保険副大臣は次のように語りました。
(テープ)
「感染症の防止対策が断固として実施されています。党書記局と政府は各レベル、部門に対し、防止対策を精力的に実施するよう指示しました。2003年、SARS=重症急性呼吸器症候群の防止対策は今回と同じような隔離措置で成功しました。今回も隔離措置が厳格に実施すると、今後、感染拡大が抑制されると思います。」
中国と国境を接している各地方で、当局者は中国をはじめ、感染症流行国からの入国者の隔離、検査を厳格に行っています。北部クアンニン省党委員会と人民委員会の委員長を兼任しているグエン・スアン・キ氏は次のように明らかにしました。
(テープ)
「新型コロナウイルスの予防、監視、対応策はモンカイ市をはじめ、クアンニン省の第一の優先課題に位置付けられています。我が省はこの感染症の予防対策に必要な人材・物的準備措置を講じています。」
コミュニティでの感染拡大を防ぐため、一連の春祭りが中止され、学校が休校になりました。
国際社会の高評
ベトナムは国内での予防対策に尽力するのはもちろん、中国に対する医療設備の提供も行いました。ト・アイン・ズ外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムも新型コロナウイルスの防止対策に悩んで、医療設備へのニーズが高まっている背景の中で、高品質の医療設備を中国に提供しました。これは有意義な活動であり、両国民の友好関係の証であると思います。」
この機に、ベトナムの赤十字協会の呼びかけに応え、各組織や個人は中国に贈呈するための10万ドル相当の医療設備を寄贈しました。WHO=世界保健機関ベトナム事務所の代表は「ベトナムが新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の防止に尽力している。報道機関はコミュニティに正確な情報や保護措置を宣伝し、この感染症の防止対策に大きく貢献している」と評価しました。
ベトナム政府と各地方の行政当局は予防対策を精力的に実施していることにより、感染症対策が成功すると期待されています。