(VOVWORLD) 安倍・晋三総理大臣の招きに応え、グエン・スアン・フック首相夫妻は4日から8日にかけて、日本を公式訪問し、第23回国際交流会議「アジアの未来」に参加しています。
写真提供: Vu Dung |
この訪問はベトナム・日本の広範なパートナーシップの深化に貢献するだけでなく、今後における両国の経済協力にも重要な基盤を作り出すとみられます。
1973年9月、国交が樹立されて以来、日本はベトナムの重要なパートナーとなっています。2009年、両国は「アジアの平和と繁栄のための戦略的パートナーシップ」を確立しました。2014年、日越関係を「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」という新たな協力の次元へと発展させる共同声明が調印されました。2015年、グエン・フ・チョン共産党書記長による日本公式訪問にあたり、双方は日越関係に関する共同ビジョン声明が発表されました。
経済協力を強化
ベトナムと日本の関係は経済、貿易分野で迅速な発展を遂げています。日本はベトナムの市場経済体制を認めた初めてのG7=主要7カ国の一カ国です。また、ベトナムの投資国の中で第2位、貿易相手国の中で第4位に立っています。2006年、双方の商取引額は99億ドル以上に達しましたが、現在はおよそ300億ドルを突破しました。一連の新世代の自由貿易協定が交渉、締結されることはベトナムと日本をはじめ、加盟諸国間の商取引に原動力をつけるとしています。ベトナムは日本・ASEAN包括的経済連携、及び日本・ベトナム経済連携協定を締結しました。
日本企業はベトナム市場に深い関心を寄せ、投資を拡大しています。先頃、行われた調査によりますと、日本企業の53%はベトナムを投資計画に盛り込んだことが分かりました。これにより、2020年までに両国の商取引額を600億ドルにするという目標が達成されるでしょう。
ベトナムが経済改革を幅広く進めている背景の中で、ベトナムでの日本企業の投資経営チャンスが増えているとみられます。これらのチャンスは国営企業の株式化、インフラ整備、建設、運輸、通信、食品、農業、中小IT企業の発展、裾野産業などに関するものです。大和証券の赤井 雄一専務取締役は次のように話しています。
(日本語のテープ)
グエン・スアン・フック首相による今回の日本訪問で、5日、過去最大規模の企業フォーラムが行なわれ、両国の企業経営者およそ1500人が参加しました。これは双方の投資、貿易協力に対する両国政府、及び企業界の大きな関心を示すとしています。
日本はベトナムの市場経済体制を認めた初めてのG7=主要7カ国の一カ国です。2006年、双方の商取引額は99億ドル以上に達しましたが、現在はおよそ300億ドルを突破しました。 日本企業はベトナム市場に深い関心を寄せ、投資を拡大しています。先頃、行われた調査によりますと、日本企業の53%はベトナムを投資計画に盛り込んだことが分かりました。
フォーラムで、フック首相は公開でかつ明白な経営環境作りに向けてのベトナム政府の決意と断固たる措置を強調しました。また、フック首相は金融、銀行、技術、製造、情報工学などの分野に携わる日本の大手企業の代表らと会合を行いました。フック首相との会合後、Jパワーの渡部・肇史代表取締役社長は次のように話しました。
(日本語のテープ)
さらに、フック首相の日本訪問で、ベトナムの各省・市の指導者は日本企業と数十億ドル相当の契約を締結しました。
ベトナム、パートナーと一緒に地域の試練に立ち向かう
今回の訪問で、フック首相は5日と6日、東京で、日経により開催中の「アジアの未来」と題する国際交流会議の開会式で基調講演を行ないました。その中で、「アジアが国際統合を推進している」と述べ、保護主義に対抗してアジアが自由貿易をけん引する意義を強調しました。また、ベトナムは国際社会への広範な参入を進めており、日本をはじめ、各国に新たな協力チャンスをもたらすとしています。
外交関係を樹立して以来、40年が経ち、ベトナムと日本との経済関係が迅速に発展しています。フック首相による日本訪問は今後における日本企業のベトナムへの投資ブームを作り出すよう期待されています。これはベトナムの経済社会発展に大きく貢献する重要な財源となるでしょう。