(VOVWORLD) - ベトナムは新型コロナ制圧に成功したほか、地域と世界でプラス成長を遂げた屈指の国の一つとなりました。西側諸国のマスメディアや専門家らはベトナムが疫病の制圧を目指す断固たる措置を講じ、試練に主体的に対応するとともに、世界経済への参入を進めていくことから、2021年にも前向きな経済成長や社会的安定の維持が図られると予測されています。
2020年、ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は目標値を達成できなかったうえ、2016年~2020年期の平均成長率も計画を下回りました。しかし、世界的にみると、ベトナムの成長率は高水準となっています。
ベトナムの経済展望は明るい
輸出入活動が盛ん |
2020年、ベトナムの輸出入総額はおよそ5億4400万ドルに達し、前年と比べ、5・1%増となりました。統計総局に属する貿易・サービス統計局のグエン・ベト・フオン局長は次のように語りました。
(テープ)
「2016年~2020年までの5年連続で、ベトナムは輸出超過を維持しました。これは経済発展に大きく貢献したものです。また、外貨為替相場にもプラス影響を与え、2021年と向こう数年の発展に原動力をつけるでしょう。」
一方、新型コロナウイルス感染症への対応に取り組んできたベトナムの努力と成功は外国のマスメディアにより高く評価されています。先ごろ、日本経済新聞はベトナム経済展望について触れ、ベトナムは2021年、高い経済成長が見込まれる東南アジア3か国の中に入るとの予測を出しました。
一方、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙は「ベトナムは日本、台湾、韓国に次ぐアジアの奇跡になれるか」との記事を掲載しました。その中で、中国で初めての新型コロナ感染者が確認された直後、ベトナムはこの疫病の感染拡大を食い止めるため、あらゆる手を尽くしてきました。その結果、新型コロナ感染拡大が制圧され、生産経営活動が再開されました。また、先進国が相次いでマイナス成長の中でベトナムはプラス成長を維持しています。政府の新型コロナの効果的な封じ込め政策や経済振興策により、ベトナムはASEAN=東南アジア諸国連合10カ国の中で一番の経済成長を遂げ、世界でもプラス成長を達成できた数少ない国の一つとなりました。さらに、ベトナムが一連の自由貿易協定を締結したことで、投資・貿易の伸び率が急増すると見込まれています。
新型コロナの制圧に成功 |
2020年末にWB=世界銀行、ADB=アジア開発銀行、IMF=国際通貨基金は「ベトナム経済評価リポート」を発表した際、2021年、ベトナムのGDP成長率を6.5%から6.85とする予測を出しました。一方、シンガポールのOUB=ユナイテッド・オーバーシーズ銀行や香港のHSBC銀行は2021年のベトナム経済成長率について7.1%、及び8.1%と見込んでいます。他方、イギリスシンクタンクのCEBR=経済ビジネス・リサーチ・センターはこのほど、世界193の国・地域を対象とする経済番付見通しを発表し、その中でベトナム経済成長率を2021年から2025年期に7%とする予測を出しました。また、今後10年間、ベトナムの平均成長率は6.6%に達すると見込まれています。
ベトナム、有望なパートナー
経済が安定的に成長し、複数の二国間・多国間自由貿易協定を締結し、世界経済への広範な参入が図られたベトナムは多くの国にとって重要なパートナーとなっています。オーストラリアのローウィ国際政策研究所の東南アジア研究プロジェクトのBen Bland責任者は次のような意見を述べています。
(テープ)
「ベトナムは迅速な経済発展を遂げ、戦略的な思考に基いて問題を分析するので重要なパートナーとなっています。ベトナムはオーストラリアとの関係を発展させる余地が大きいと思います。オーストラリアにとってベトナムは地域でのバランス確保で重要な役割を果たすパートナーです。」
ベトナムの最大の成功は新型コロナウィルスの制圧です。また、ベトナムは国際公約の履行で先頭に立ち、デジタル転換に力を尽くしています。これらの要素は今後、ベトナムの力強い発展に弾みをつけることでしょう。