ベトナム茶の潜在的輸出先、中東、北アフリカ、南アジア
(VOVWORLD) -世界最大のお茶の輸出国のひとつであるベトナムにとって、中東、北アフリカ、および南アジア地域は、潜在的な輸出先となっています。現在、お茶の生産・輸出に携わるベトナムの企業はこれらの地域でお茶のPR活動を加速しています。
外務省とライチャウ省人民委員会の共同主催による「中東、北アフリカ、南アジア市場への茶製品の宣伝」に関するセミナーの様子
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北部山間部ライチャウ省人民委員会のハ・チョン・ハイ副委員長によりますと、同省には約9千ヘクタールの茶畑があり、アフガニスタン、パキスタン、中国に主に輸出されているとしています。
これらの地域への輸出の可能性を調査するために、ベトナムの企業は、同地域の消費者の味やデザインの嗜好などを注視しています。
一方、ファム・クアン・ヒエウ外務次官によりますと、同地域の住民にとってお茶を飲むことは日常的に行われる文化的習慣であり、ライチャウ省のお茶は、これらの市場への輸出に多くのポテンシャルがあるとされています。
お茶の手入れをするライチャウ省の農民 |
ヒエウ外務次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「外務省は、ライチャウ省人民委員会と連携し、同省のお茶の輸出に便宜を図っていきます。そのほか、ベトナムのお茶の生産輸出企業と中東、北アフリカ、南アジア地域のお茶の輸入企業との長期的な協力を目指して、貿易振興活動などを行う方針です」
他方、在パキスタンベトナム大使館のグエン・ティエン・フォン大使によりますと、ベトナムのお茶の輸出企業は、輸出市場の拡大、お茶の価値向上のために黒茶の質の向上と生産量を増やす必要があるということです。
フォン大使は次のように語りました。
(テープ)
「パキスタンとアフガニスタンの市場は、生産地や地理的表示などに高い基準を求めていません。これは、ベトナム茶がこれらの市場に進出できる可能性を高めています。そこで、お茶の生産企業は、粗末なお茶の輸出を回避して、黒茶などの加工されたお茶を輸出する必要があります。イスラム文化に見合うような包装をして、PR、プロモーションを推進することも重要です」
新型コロナウイルス感染症が基本的に抑制されている現在、ベトナムのお茶の生産輸出企業は、中東、北アフリカ、南アジア市場を効果的に開拓するために、それぞれの市場の特徴やニーズに合った製品のブランド化と多様化が求められています。