EU欧州連合とベトナムは、2015年12月に締結されたEVFTAベトナム・EUのFTA自由貿易協定を2018年の初めに本格的に発効させるという目標を設置しています。そのため同協定の批准を目指すための法的な点検作業を加速させています。
シンポジウムの光景
今月中旬、ベルギーのブリュッセルで、EU駐在ベトナム代表団とベトナム商工省は、EUの代表及びEU駐在ベルギー代表団と連携して、「ベトナムとEUとのFTA、新しいチャンス」をテーマにしたシンポジウムを共催しました。シンポジウム筋によりますと、ベトナムとEUは双方のFTAが進捗度を守るために、様々な活動を行っているとしています。
双方がともに利益を得る
ベトナムとEUとのFTA協定が発効されると、関税面において双方の品物にとって大きな利益をもたらすと期待されています。これに基づき、FTA 発効時に、EU側はベトナムの85.6%の主力品目の輸入関税、そしてFTA発効から5年後に、99%の輸入関税を撤廃します。FTA発効から7年後に、EU側はベトナム輸出製品に対する輸入関税を完全に撤廃させることになります。
その一方、ベトナム側は、FTA発効時に、EUの65%の品目の輸入関税を、そして、FTA発効から10年後に、99%の輸入関税を撤廃すると公約しています。ベトナム向けのEUからの機械、設備は、FTA発効時、または、FTA発効から5年後に、輸入関税がゼロになります。また、ベトナムは、EUからの自動車、バイクの場合は、FTA発効から9~10年後に輸入関税を完全に撤廃させます。そして、ベトナム向けのEUのワイン、豚肉、鶏肉の輸入関税は、FTA発効からの10年後に撤廃されることになります。EU側の交渉団団長のマウロ・ペトリチオーネ氏は「我々がどこから貿易面の恩恵を受けているのかということを認識する時が来た。それらの恩恵の中の一部はベトナムからのものだ。ヨーロッパの人々はFTA協定が彼らの豊かな生活に大きく寄与してきたことを認識する必要がある。」と明らかにしました。
このように、ベトナムムとEUのFTAが発効すると、双方の消費者は大きな利益を受け、安価で高品質の製品を使用することができます。企業の場合は、競争面で試練に直面しますが、双方の市場に互いに進入できる大きなチャンスを得ることでしょう。特に、ASEAN経済共同体の設立により、EU側の各企業はベトナムを通して、ASEAN加盟諸国に輸出や投資を推進することもできます。
EVFTA の2018年初めの発効を目指す、双方の努力
ベトナム・EUのFTAが2018年の初めに発効させるために、ベトナムは国営企業にとってより魅力的な投資政策の改革など、様々な活動を行っています。
カン次官(左)
ベトナム商工省のチャン・コック・カン次官は次のように語りました。
(テープ)
「私たちは、詳しい行程を立て、順調に実現しています。年末まで、または遅くても来年1月までに、法的な点検作業を終了させるという目標を掲げています。」
一方、EU側の交渉団団長のマウロ・ペトリチオーネ氏は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちは、計画通りに、法的な点検作業を進めています。年末までにこの作業を完了させる予定です。その後は、協定をEU諸国の言語とベトナム語に翻訳する作業です。」
ベトナム・EUのFTA協定を早期に発効させることは、EU、ベトナムを始め、そしてASEAN諸国にとって重要な意義のあることでしょう。