(VOVWORLD) - 今年上半期、新型コロナウイルス感染症が大流行し、世界の政治、安全保障、経済社会状況が複雑に推移しています。こうした中、国連安全保障理事会は国際の平和と安全の維持に主たる責任を負っている国連の主要機関として活躍してきました。
2020年から2021年期の安保理非常任理事国を務めているベトナムは去る4月、2回目となる国連安保理の輪番議長国に就任した際、安保理の活動に積極的かつ効果的に貢献してきました。
年初以来、大国間の競争をはじめ、イスラエルとパレスチナの衝突、リビア、イエメン、スーダン、エチオピア、アフガニスタンでの武力紛争、ミャンマーでのクーデターなど中東地域、北アフリカ、アジアで緊張情勢が続いています。一方で気候変動やテロ、越境犯罪、食糧、水源安全保障、特に長引いている新型コロナウイルス感染症などに対応するため、平和、安全保障の維持、国際協力の推進が求められています。
こうした背景の中で、国連安全保障理事会は世界の差し迫った問題を協議する会合を行った際、63件の各種文書を採択しました。
ベトナム 安保理の活動に主体的かつ積極的に参加
ダン・ホアン・ザン外務次官 |
2020年~2021年期の安保理非常任理事国としてベトナムは安保理の諸活動に主体的かつ積極的に参加しています。去る4月、ベトナムは2回目となる安保理の輪番議長国としての任務を全うしました。ベトナムのダン・ホアン・ザン外務次官によりますと、大国をはじめ、各国間の相違の調和は議長国にとって試練となっています。ベトナムは例外ではありません。ただ、ベトナムは対外路線を堅持し、優先課題や構想を提案した際、各国の支持を得ました。ザン次官は次のように語りました。
(テープ)
「社会共同体、国連、ASEANの積極的かつ責任感ある一員として、ベトナムは平和愛好国で、戦争、衝突による損失や平和の価値を深く理解する国として衝突の防止と解決を目指す国連と地域組織との協力を支持しています。衝突を防止するための最も効果的な措置は国連憲章と国際法、国家の独立、主権の尊重、内政不干渉、信頼醸成、対話と平和的措置による対立の解決、武力による威嚇、又は武力の行使をしないという原則を遵守することです。そのほか、あらゆる国とあらゆる地域の持続可能な発展に配慮しなければなりません。」
ベトナムのこうした立場は加盟諸国の支持を得ています。ベトナムが4月の安保理の輪番議長国を務めた際、打ち出した10件の文書が全会一致で採択されました。
収めた成果を発揮
ベトナムは今年上半期、収めた成果を生かし、下半期に、安保理非常任理事国としての役割を果たし、安保理をはじめ、国連の活動に積極的に参加し、各国と力を合わせ、世界の平和、安全保障の維持に尽力していきます。外務省・国際諸組織局のド・フン・ベット局長は次のように強調しました。
(テープ)
「ベトナムは安保理非常任理事国として安保理の諸活動に主体的かつ積極的に参加し、加盟諸国の間の相違を臨機応変に解決した上で、客観性と明確性を確保します。これにより、共通の試練の解決に際し、安保理の団結、コンセンサスを確保するでしょう。」
今後、ベトナムは発生する恐れがある地域と国際問題の早期予測や情報交換で加盟諸国との連携を強化し、2020年~2021年期の安保理非常任理事国としての任務を全うすることが狙いです。また、国際社会における地位向上が図られ、「持続可能な平和のためのパートナーシップの強化」という精神に従って各国との協力を推進するため、全力を尽くしていくとしています。