(VOVWORLD) - 国連の責任あるメンバーとしてベトナムは常に、この海域の紛争を平和的に解決するという終始一貫した立場を保ってきました。
この間、中国の海洋調査船「海洋地質8号」がベトナム東部海域(南シナ海)にあるベトナムの排他的経済水域内で活動したことは国際世論の注目を集めました。中国の行動は、1982年国連海洋法条約をはじめとする国際法に深刻に背くだけでなく、地域と世界の平和・安定も脅かしています。国連の責任あるメンバーとしてベトナムは常に、この海域の紛争を平和的に解決するという終始一貫した立場を保ってきました。
国の海と島を守っている兵士たち |
中国の行動 深刻な国際法違反
中国の海洋調査船はチュオンサ諸島(スプラトリー諸島)の西側にある「バンガード堆(たい)」と呼ばれる場所で、今月15日まで10日以上にわたって活動しました。この場所はベトナムの排他的経済水域内に完全に位置しています。これは1982年の国連海洋法条約を基礎に定められている場所であり、中国を始め、他の国々と紛争していません。しかし、中国は国際法を無視して、この海域で展開されているベトナムの石油掘削事業の阻止を求めています。
国際法専門家によりますと、中国が、ベトナムの排他的経済水域におけるベトナムの石油掘削事業を一方的行動と見なしていることは、完全にベトナムの領有権に属している海域を紛争海域にするためです。これは、強い権力を持った者が弱いものを支配するという行動であり、ベトナム東部海域のほとんどを中国の海域にする意図でもあります。ロシア連邦最高裁判所所属司法大学の憲法研究委員会のイリナ・アナトリエフナ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「中国の行動は、1982年国連海洋法条約に完全に違反し、平和の維持と紛争の平和的解決を目指す東南アジア諸国の取り組みに背いています。この行動は将来に渡り行うべきものではありません。ベトナムは、武力を行使せず、紛争を平和的に解決するという方針を堅持しなければなりません。」
ベトナム 国際法を尊重 領有権を断固として守る
ベトナムは、武力行使または武力による威嚇をせずに、国際法に従って紛争を平和的措置で解決するという終始一貫した立場を示しています。ベトナムは、様々なルートで複数にわたる中国との接触で、侵害行為に抗議しました。すべての違法行為をやめて、ベトナムの海域から船舶を引き揚げさせるよう中国に断固として要請しました。現場では、ベトナムの海上警察は、1982年の国連海洋法条約で認められた海域におけるベトナムの主権、領有権、裁判権に違反したあらゆる行為に対し、国際法と1982年の国連海洋法条約に見合う平和的措置で断固として戦っています。
そして、ベトナムは、世界各国の支持と協力を自国の領有権と裁判権の保護に活用する方針です。ハノイ国家大学所属人文社会科学研究科大学のファム・クアン・ミン学長は次のように語りました。
(テープ)
「グローバル化が進んでおり、各国が互いに依存しあっている背景の中で、いくら大国でも、世界の方向から離れることはできないでしょう。ベトナムは国の領有権保護事業において世界の力を活用した方がいいと思います。国際世論の支持を得て、外交ルートで他の国との紛争を平和的に解決するということです。」
ベトナムが国際法を遵守し、紛争解決過程の透明性を確保し、紛争解決時の協力的姿勢を示していることは、国際社会の大きな支持をうけています。これは、地域と世界の平和・安定の維持に貢献していると言えるでしょう。