8月30日と31日の両日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領がベトナムを公式訪問中です。今回の訪問は従来からの両国の友好関係を緊密化し、全面的な協力関係を着実に発展させていくと期待されています。
南米に位置するベネズエラとベトナムは地球の半径ほど、遠く離れていますが、長年、緊密な関係で結ばれています。ベトナムの民族解放闘争で、ベネズエラ国内で、ベトナムとの団結と支持運動が繰り広げられました。また、国の建設発展時期に、両国は常に協力し合っています。ベトナムは貧困者の生活改善や社会公平の実現を目指すベネズエラ政権の努力に関心を寄せる一方、ベネズエラはドイモイ=刷新事業や経済発展に関するベトナムの経験を高く評価し、学びたい意向を示しました。
四半世紀にわたる良好な関係
両国は1989年12月、国交を樹立して以来、高級訪問団の交換を頻繁に行い、政治的信頼は絶え間なく高まっています。2006年、ベネズエラのチャベス大統領によるベトナム公式訪問を機に、ベトナム・ベネズエラ友好協会が設立されました。また、2007年5月、両国は全面的なパートナー関係を構築することで一致しました。在ベトナムベネズエラ大使館のジョグ・ロンドン・ウカテグイ大使は次のように語りました。(テープ)
「チャベス大統領の優れた外交路線に従って、ベネズエラはベトナムを経済発展での信頼にたるパートナー、また、南南協力=発展途上諸国間の国際的団結と協力の枠内で戦略的な同盟国と見做しています。」
両国は高い政治的信頼を基礎に複数の協力計画を効果的に実施してきました。代表的な協力プロジェクトは石油ガス探査試掘やソフトウェア開発、電灯・太陽電池生産、海運のインフラ整備、住宅建設などに関する各プロジェクトです。
ベトナムとベネズエラの商取引額は連続して増加しています。先頃、両国の政府合同委員会は2回にわたり、会議を行い、エネルギー、石油ガス、農林漁業、情報通信、文化、教育、スポーツ、観光などの分野に関する50件あまりの協力合意書を締結しました。去る5月行なわれた会議で双方は、経済、エネルギー、石油ガス、農業を中心に協力を強化することや、ベネズエラの製造・組み立て、家電、建設分野に対するベトナムの投資を強化することで合意しました。
多国間協力に関して、ベトナムとベネズエラは互いに支持しあっています。ベネズエラはベトナムのWTO=世界貿易機関への加盟や2008~2009年期の国連安全保障理事会非常任理事国入り、2015年~2016年期の国連人権理事会入りを支持し、ベトナムの市場経済体制を認定しました。一方で、ベトナムは常にベネズエラの建設発展事業に関心を寄せています。
着実に発展している双方関係
2014年は両国の国交樹立25周年でした。ベネズエラのジョグ・ロンドン・ウカテグイ大使は「ベトナムとベネズエラは短期間に、着実な関係を樹立しました。両国は独立を勝ち取る闘争や、祖国の繁栄を模索する道程で類似点があります。今後も両国の全面的なパートナー関係は発展していく」と強調し、次のように語りました。
(テープ)
「中・長期的を見ると、両国関係を楽観視しています。経済、金融、エネルギー、技術、文化、農業など、あらゆる分野で協力関係を深化させる必要があると思います。25年を経た両国関係は今後も緊密になるでしょう。」
ベネズエラ大統領による今回のベトナム訪問は両国の全面的なパートナー関係の安定的かつ実質的な発展に寄与するとしています。