(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、先週末、ハノイで「マクロ経済の安定維持、経済回復と持続可能な発展の促進」をテーマとした「ベトナム経済・社会フォーラム2022」が行われました。
フォーラムではマクロ経済の基礎的条件強化と抵抗力の向上、経済の自立化が第一の目標であると確認されました。
ベトナム マクロ経済政策を柔軟に運営
世界経済が停滞している背景の中でもベトナムは高い成長率を遂げ、インフレ率を低いレベルに抑制しています。ベトナムの輸出入累計額はおよそ7500億ドルに達し、GDP=国内総生産の約2倍となっています。新型コロナウイルス感染症や自然災害はベトナムのマクロ経済に大きな圧力を与えていますが、マクロ経済政策は柔軟に実施されてきました。WB=世界銀行やIMF=国際通貨基金、ADB=アジア開発銀行は2022年のベトナムのGDP成長率は6.7%から7.5%に達し、インフレ率は4%以下に抑えられるとの予測を出しました。
2022年、ベトナムは前例のない一連の財政政策を講じ、その中で企業と労働者の補助政策や減税政策は社会経済の安定と雇用創出に貢献してきました。ホーチミン国家政治学院のグエン・スアン・タン院長は次のように語りました。
(テープ)
「世界経済の停滞にも関らず、ベトナム経済は新型コロナウイルス感染症の大流行による困難を乗り越え、これまでのおよそ9カ月間、かなりの成長を見せ、マクロ経済は安定し、インフレが抑制されています。今年の成長が楽観視されています」
持続可能な経済成長のカギ
マクロ経済の安定化や急速な社会環境の変化への柔軟な対応は、地域と世界情勢の複雑な推移の中で、経済成長を維持するためのカギとなるしています。さきほどのホーチミン国家政治学院のグエン・スアン・タン院長は、国内の各種リソースの解放や成長の原動力拡大はマクロ経済の基礎的条件の強化、持続可能な経済回復と開発に貢献するという見解を述べました。また、土地管理や不動産市場に関する法律、法的枠組の完備はリソースの活用に役立つとしています。これに関し、チャン・ホン・ハ資源環境大臣は次のように語りました。
(テープ)
「土地区画整理を刷新する必要があり、この貴重な資源の活用を目指します。関連法律、政策の改正は当事者間の平等、公平を確保し、過去、現在、将来における土地問題の解決に役立ちます。また、土地を正確に評価する必要があります。これは社会政策の実施に寄与するからです。さらに土地データベースを作成し、同分野におけるデジタルトランスフォーメーションを促進しなければなりません」
証券、社債、国債、不動産などはいずれも経済の生命線であることから、健全な循環や持続可能な開発を確保する必要があります。グエン・ドック・チ財務次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「第1、証券市場の法的枠組を完備し、社債の販売や資金調達に関する法律の点検や、社債の発行に関する条件や社債への投資条件、私募債と公募債の発行に関する条件を国会に提示すること。第2、社債の発行体の多様化、利便性の向上、第3、社債発行への金融仲介機関の参加を促進することです」
ドイモイ=刷新事業が開始されてから35年あまりにわたり得られた教訓を振り返り、新型コロナウイルス感染症が大流行していたこの2年間のような困難な期間において、マクロ経済の安定が世界経済の複雑な推移に対応するための礎となることが分かりました。