(VOVWORLD) -食糧の輸入国だったベトナムは世界上位の食糧輸出国になっています。現在、ベトナムは食糧の持続可能な開発を目指して、食糧・食品システムへの転換を積極的に展開しています。
会議の様子 |
4月24日から27日にかけて、ハノイで、農業農村開発省の主催の下、持続可能な食糧・食品システムに関する第4回世界会議が開催されています。ベトナムは世界の食糧・食品システムへの転換を推進する役割を立派に果たしていると国際組織から高く評価されています。ベトナムは、農業生産において多大な成果を収める国の一つです。食糧の輸入国だったベトナムは世界上位の食糧輸出国になっています。現在、ベトナムは食糧の持続可能な開発を目指して、食糧・食品システムへの転換を積極的に展開しています。
食糧・食品システムへの転換を主体的に行う
ホアン大臣 |
農業農村開発省のレ・ミン・ホアン大臣によりますと、ベトナムの農業分野は、気候変動、市場変動、および消費者動向の変化による影響を受けています。そこで、ベトナムはこれらの影響に主体的に対応するため、様々な措置を講じています。
ごく最近の例で言えば、去る3月28日、ベトナム政府は「2030年までの透明性があり、かつ責任ある持続可能な食糧・食品システムへの転換に関する国家行動計画」を発布しました。この計画は、食糧・食品システムを食糧・食品の生産、加工、物流から透明性があり、かつ責任ある持続可能な消費へと転換し、食糧安全保障、環境保全の確保、気候変動対応、持続可能な開発目標の遂行に貢献することが狙いです。
ホアン大臣は次のように語っています。
(テープ)
「農業農村開発省は、持続可能な農業農村開発戦略の現実化を目指して、行動計画を展開しています。その中でも、食糧・食品システムへの転換を推進する方針です。ベトナムはこの取り組みにおいて、国際組織や、支援国、金融組織の協力を呼びかけます」
一方で、ベトナムは、2050年までにエミッション、排出量を実質ゼロにするという目標、並びに農業部門に関連する2つの公約であるグローバル・メタン・プレッジ、および森林・土地利用に関するグラスゴー・リーダーズ宣言の遂行を推進しています。
ホアン大臣はさらに次のように明らかにしました。
(テープ)
「ベトナムは2050年までにエミッション、排出量を実質ゼロにすると公約しています。つまり、ベトナムは責任ある持続可能な農業を開発し、グローバル・バリューチェーン、世界の食糧・食品システム に参加する方針です」
正しい方向へ進むベトナム
いくつかの国際組織の代表は、ベトナムが食糧・食品システムへの転換を順調に行っていると評価しています。国連工業開発機関のギュンター・ベガー事務局長は、「ベトナムの食糧・食品生産、特に食品加工分野は著しく発展している。しかし、この生産発展過程に伴って環境が悪化する。そこで、ベトナムがグリーン農業を目指して、持続可能な食糧・食品システムへの転換を実現することは必須であり、食糧安全保障の確保、環境にやさしい食糧生産に役立つ」と評価しました。
他方、FAO=国連食糧農業機関の代表コリーナ・ホークス氏は、「持続可能な食糧・食品システムに関する第4回世界会議を通して、ベトナムは、持続可能な食糧・食品システムへの転換プロセスにおけるベトナムの役割を示すともに、各国に経験を共有することができる」と明らかにしました。
食糧・食品システムへの転換は2030年までに国連の17の持続可能な開発目標を達成する努力にとって重要な役割を果たします。