(VOVWORLD) -WHO=世界保健機関は、5月31日の「世界禁煙デー」のテーマを「タバコと肺の病気」に選びました。今年の「世界禁煙デー」に応えて、ベトナム保健省は、5月25日から31日にかけて、「禁煙週間」を開催しました。
ハノイで、世界禁煙デーに応える集会 |
ベトナムでは、保健省は、各省庁、部門、地方と連携して、喫煙の健康被害予防対策を展開しています。喫煙の健康被害予防対策は全国規模で行われています。全ての省、市は、喫煙の健康被害予防対策委員会を発足しました。また、多くの機関や団体は、喫煙の健康被害予防対策を毎年の行動計画に盛り込み、職場や公共施設などにおける禁煙を規定しました。
今年、保健省は、各省庁、部門、省と市の人民委員会に、喫煙の影響予防対策法の履行を指導し、「世界禁煙デー」に応える適切な活動を開催するよう呼びかけました。「国家禁煙週間」の発動式で発言に立ったグエン・ベト・ティエン保健次官は、関連各省庁と地方に対し、タバコ被害防止対策法の履行を強化し、国民がタバコを吸わないように宣伝啓もう活動を進めるよう訴えました。
ティエン次官は次のように語りました。
(テープ)
「保健省は、タバコを吸う人に対し、すぐにやめるようにというメッセージを送りたいと思います。すぐにタバコを止めることは、タバコによる病気の効果的な防止対策なのです。自分と家族、そして、コミュニティの貢献を守るために、タバコの煙のない世界づくりに協力していただきたいと思います。」
WHOによりますと、世界における肺癌死者数の7割はタバコの喫煙による患者だということです。ベトナムでは、この数は9割となっています。また、慢性閉塞性肺疾患の原因の75%がタバコの煙です。
タバコの煙を吸うことによってぜん息が発症したり、すでにぜん息の人が発作を起こすリスクが高くなります。子どもへの受動喫煙の影響には、肺炎や気管支炎、気管支喘息の発病と悪化などがあります。他人のたばこの煙を周囲の人が吸い込む受動喫煙による5歳未満の子どもの死亡者数は毎年16万5千人に達すると推計されています。
ベトナムは、喫煙の健康被害予防対策を強化する為、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約を十分に実現する傍ら、喫煙の健康被害予防対策に関する政策を実施しています。