世界競争力の向上に向けた経済体制の完備

(VOVWORLD) -先ごろ、WEF=世界経済フォーラムは「世界競争力報告」(2019年版)を公表しました。

それによりますと、ベトナムは前年の77位から10ランク上がり、141か国と地域の中で67位となりました。地政学や貿易状況の不安定により、世界経済が減速している背景の中で、ベトナムは外国投資誘致を推進し、地域の商取引中心地になる可能性があると評されています。

WEFの世界競争力報告は1979年から毎年発表され、各国の公表データを元に算出される国際競争力指数に基づいたランキングとその分析がまとめられています。総合ランキングは、制度、インフラストラクチャー、マクロ経済環境、健康および初等教育、高等教育および職業訓練、市場の効率性、雇用市場の効率性、金融市場の成熟、テクノロジーの応用力、市場の規模、ビジネスの成熟度、イノベーション力、これら12分野における100以上の指標から算出されます。

経済専門家のレ・ダン・ゾアン氏は「ベトナムの競争力のランクアップは、体制改革の加速における政府の取り組みによるものである。また、総合ランキングにあるテクノロジーの応用力、市場の規模に関わるベトナムの指標は、ランクアップした」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ) 

「破綻処理指標などについてはベトナムの進歩が遅かったです。そこで、ベトナムは、まださらに努力しており、改革を促す必要があります。」

この間、ベトナムは、多くの国とのFTA=自由貿易協定を締結しているとともに、CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定の公約を実現し、経営上のライセンスの半分の削減や、行政手続きの簡素化、電子政府づくり、ワンストップ制度の促進、スタートアップ生態系の構築など生産経営に有利な環境づくりに取り組んで、体制改革を促してきました。

しかし、2019年版の世界競争力ランキングでは、ベトナムは、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、フィリピンの6カ国に次いでいます。そこで、ベトナムは、ASEAN=東南アジア諸国連合4カ国入りを目指す為には、次世代FTA、CPTPP、及び、ベトナムとEU=欧州連合との自由貿易協定の公約などを実現しなければならないと指摘されています。

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