9日、ハノイで始った第12期ベトナム共産党中央委員会第4回総会の開会式で、グエン・フ・チョン共産党書記長は演説を行いました。その中で「党は経済社会発展を重要な任務、また、党建設・綱紀粛正は中核的な任務と見做している」と強調しました。
総会では、経済社会発展、成長モデルの刷新、世界経済への参入などについて討議が行なわれました。また、党建設、綱紀粛正の強化や政治的思想、道徳、ライフスタイルの衰退の防止は主要議題の一つとなっています。
経済社会発展状況を全面的に評価
チョン党書記長ははじめに2016年は第12回党大会決議を実施する最初年であり、チャンスに様々な困難や試練が伴っているとの見解を示しました。ついで、年初からの9ヶ月の経済社会発展状況を客観的かつ全面的に評価し、年末までの状況を予測するよう求め、次のように語りました。
(テープ)
「収めた成果、業績を総括し、問題点や弱点を指摘した上で、原因究明をする必要があります。また、打ち出した任務、目標、とりわけ、マクロ経済の安定化、6.7%という成長率の達成、経済社会発展、国民の生活水準の改善、社会安全保障、独立、主権、政治的安定、社会秩序の確保、平和かつ安定した環境の維持に尽力しなければなりません。」
このように語ったチョン書記長は「今後、発生する可能性がある問題の分析、予測を基礎に2017年の経済社会発展に関する基本的な目標を定め、実施可能な政策、措置を打ち出す必要がある」と強調しました。また、チョン書記長は党中央委員会に対し、公的債務の監視、不良債務の処理、国家予算、公共投資、国営企業、貿易銀行の再構築、投資経営環境の改善を強化し、あらゆる財源の効果的な活用を目指すよう要請しました。
さらに、ドイモイ=刷新事業を左右する要素とされている成長モデルの刷新や労働効率、及び競争力の向上に関して、今後5、10ヵ年の成長モデル、2030年までのビジョンを設定するとともに先進的な科学技術の適用、労働構造の移行、生産経営の効果向上、民間経済セクターをはじめ、社会的投資の活用に力を入れるべきであるとしています。
世界経済への参入や政治的安定の確保に関して、党中央委員会は向こう5、10年間における世界経済への参入や祖国建設防衛事業に対する試練や困難を見極めた上で、適切な政策を打ち出さなければならないと強調しています。
党建設に関する決議を精力的に実施
グエン・フ・チョン党書記長は「党の指導はベトナム革命事業の勝利を決定する必至の要素となっている。党建設・綱紀粛正は党と政権の存在を左右する重要な任務である。第12回党大会では清廉かつ健全なベトナム共産党の建設を目指す10の任務が打ち出された。今回の総会で『党建設・綱紀粛正の強化、一部の幹部、党員の政治的思想、道徳、ライフスタイルの衰退の防止』について討議し、決議を出す必要がある」と指示しました。チョン書記長は次のように訴えています。
「これまでの党中央委員会総会、特に第11期中央委員会第4回総会決議を研究する際、政治的思想、道徳、ライフスタイルの衰退はどのような問題であるかを明確にしなければなりません。また、幹部、党員の政治的思想、道徳、ライフスタイルの衰退の原因や悪影響を分析する必要があります。」
チョン書記長は党中央委員会に対し、党建設を好転させるため、適切な解決策を打ち出すよう求めました。