(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、13日午前、ハノイで、VDF=ベトナム発展フォーラムが開催されました。このフォーラムは、ベトナムにおける労働生産性向上の状況とその方策を集中的に討議しました。
フォーラムの様子=Thống Nhất/TTXVN |
2010年以来、ベトナムは中所得国のリストに入りました。ベトナムはこうした成果を収める一方、新たな試練に対応しています。その試練とは、中所得国の罠から脱出すると同時に、成長の停滞に陥る状況を回避するということです。第4次産業革命がベトナムに多くのチャンスを与える一方、試練をもたらしている現在の背景の下で、労働生産性はベトナムの持続可能な開発の鍵となっています。」
ベトナム経済の主要な問題の一つである労働生産性向上
労働生産性は、労働市場の主要指数であり、それぞれの国の持続可能な経済成長、競争能力、及び雇用創出の効果を反映するものです。2016年に、ベトナムの労働生産性は前年と比べ5.3%増となり、かなり高い成長スピードを遂げています。専門家によりますと、ベトナムがこうしたスピードを維持すれば、労働生産性の伸びは顕著に現れるということです。
サイモン・マシューズ所長 |
ベトナム労働者の強みについて、世界最大級の総合人材会社「マンパワーグループ」のベトナム、タイ、及び中東地域事務所のサイモン・マシューズ所長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「ベトナムは豊かな労働力を擁する国であると思います。これは前向きな要素ですね。ベトナム人労働者は、働き者ばかりです。そこで、労働者のスキルアップを図る必要があります。そのため、現在から、各企業は、労働生産性向上、スキルアップを集中的に行わなければなりません。」
専門家らは「労働生産性向上は現在のベトナム経済にとって主要な問題の一つである一方、試練でもある」とのことで一致しています。
ベトナム発展フォーラム2017で発言に立ったグェン・チ・ズン計画投資大臣は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナム政府は、労働生産性向上の重要性を認識した上で、生産性向上、経済の競争力向上のために、インベンションの促進や科学技術の導入に関する一連の方策を講じてきました。政府の2018年の経済社会発展計画の中でも、生産性向上、競争力向上、インベンションとスタートアップの奨励が盛り込まれています。」
主要な問題の解決
現在の背景の中で、労働生産性に関する試練の解決はベトナムの持続可能な開発に役立つと期待されています。WB=世界銀行ベトナム事務所のウスマン・ディオンヌ所長は「ベトナムには農業や工業、交通など各部門における生産性を向上させる余地が多い。しかし、ベトナムの国内企業はFDI企業と効果的に連携する必要がある。」との見解を述べました。
(テープ)
「ベトナムの労働生産性向上の方策を模索する過程においてスキルアップとインベンションの刷新の重要性を深く理解するようになりました。ベトナムは義務教育を良好に実現しましたが、労働生産性向上のために、労働者のスキルと知識をマスターさせる必要があります。そのため、ベトナムは、労働市場の体制を良好に実現させると共に、質の高い大学教育施設を建設しなければならないと思います。」
ウスマン・ディオンヌ所長はさらに「ベトナムは経営環境の改善、行政手続きの簡素化、コストダウンにさらに取り組む必要がある。」と強調しました。