国会会議の光景
ハノイで開催中の第13期国会第9回会議では、民事訴訟法改正案が始めて討論されました。これは、国民の日常生活と深く関連する重要な法律です。
国会はベトナム最高人民裁判所に民事訴訟法改正案の作成を託しました。この法案は、裁判所の刷新など司法改革に関するベトナム国家の路線や主張を体制化させることが狙いです。
国民の権利擁護に向けた民事訴訟法の改正
国会議員らは、民事訴訟法の改正が現在の状況の中で重要な事であり、人権、国民の権利の重視と確保に結び付いてるとの一致を示しました。民事訴訟法改正案の新たな点について、国会議員が最も関心を持っているのは「裁判所は法律規定がまだないという理由で事件の受理を拒否してはならない」という条項を追加すべき事です。最高人民裁判所がこうした原則を出した理由は憲法の体制化を目指すためです。ハーティン省選出のチャン・テェン・ズン議員は次のような見解を明らかにしました。
(テープ)
「裁判所は適用規定がないという理由で事件の解決を拒否してはならないという規定を追加することは重要であり、時代の流れに合致するものです。また、この規定は、2013年憲法を具体化させており、人権、国民の権利、機関や組織、個人の合理的利益を保護しています。」
さらに、この問題について、クアンビン省選出国会議員のハー・フン・クオン司法大臣は次のように明らかにしました。
(テープ)
「民事訴訟法改正案に対する国民の意見集約を行なった結果、大多数の各省庁、団体、中央直轄省、都市は裁判所が適用規定のないという理由で事件の解決を拒否してはならないという規定の追加に賛同しています。この規定は、憲法に沿うものだからです。」
ベトナム国家は、国民の、国民による、国民の為の法治国家です。国家は国民の全ての正当な権利と利益を保護しています。国民の正当な要求は関連各機関から解決されるべきだということです。
国際法に合致する新たな進展
民事訴訟法改正案に追加されるもう一つの新たな点は、判例制度導入の規定です。判例とは、各級裁判所が研究、適用すべきの規範性を持った判決です。判例は法的な意味で「先例としての拘束力」を持ちます。これまでに、裁判所は、憲法と法律の規定に従って裁判を行った為、判例が無かったという事です。
この問題の討議で、国会議員らは「民事訴訟法改正案に判例の制度導入を追加する事は新たな進展であり、今日の国際的流れに合致する」と強調しました。ロンアン省選出国会議員のチュオン・ホア・ビン最高人民裁判所長官は次のように語りました。
(テープ)
「判例は法律擁護に関るので、法律に相応しく作成しなければなりません。私たちは、これまで行われた裁判全て再審により判決を見直しています。一般的に適用される規範性を持った判決が判例となります。私たちは、判例制度の導入手順の作成を行なっています。」
民事訴訟法改正案は第13期国会第9回会議で始めて意見集約が行なわれました。そこで、この改正案に関する様々な意見が出されています。しかし、最も重要なのは、この法が運用できるかどうかということです。